話題株ピックアップ【昼刊】:住友鉱、アストロHD、安川電
■テクノホライゾン <6629> 1,541円 +300 円 (+24.2%) ストップ高 11:30現在
テクノホライゾン<6629>がストップ高となる1541円に張り付いている。今週明けにストップ高に買われ約4年ぶりに1000円台を回復したが、そこから踏み上げ相場の動きが加速。更にノンストップで5割高という異彩の上昇パフォーマンスを演じている。既にファンダメンタルズからカイ離した需給相場の様相が強い。映像・IT分野に特化した製品やサービスに定評があるが、近年はロボティクス分野への注力で存在感を示している。同分野ではモータ制御技術を活用した「ロボティクス制御事業」とⅩ線検査装置などの「検査システム事業」を展開しており、フィジカルAI関連株の位置付けで投資マネーの攻勢に勢いが増している。なお、日証金では株不足で逆日歩がついており、24日付で貸株申し込み制限銘柄となった。
■西部ガスHD <9536> 2,175円 +236 円 (+12.2%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
西部ガスホールディングス<9536>は急反発している。23日の取引終了後、26年3月末時点の株主から株主優待制度を新設すると発表しており、これを好感した買いが株価を押し上げている。毎年3月末及び9月末時点で2単元(200株)以上を保有する株主を対象に、特設サイトでおコメやブランド牛などのこだわりグルメ、スイーツや飲料類、銘酒、家電製品、Amazonギフトカードなど5000種類以上の商品と交換できる株主優待ポイントを、保有株数に応じて6000~1万2000(年1万2000~2万4000)ポイント進呈する。
■住友金属鉱山 <5713> 6,413円 +364 円 (+6.0%) 11:30現在
住友金属鉱山<5713>やDOWAホールディングス<5714>、三菱マテリアル<5711>といった非鉄株が高い。金、銅、銀などの価格がそろって最高値を更新しており、非鉄株への追い風となるとの見方が強まっている。23日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、2月限が前日比36.3ドル高の1トロイオンス=4505.7ドルに上昇した。一時4530.8ドルまで上昇し最高値をつけた。米国の追加利下げ期待が強まるなか、ドルの代替投資先として金が見直されている。また、同日にはロンドン金属取引所(LME)の銅3カ月先物が1トン=1万2000ドルの大台を突破し最高値を更新。データセンターでの銅電線や電気自動車(EV)向けの銅需要拡大などが関心を集めている。銀価格も最高値をつけている。非鉄大手にとって、為替の円安も追い風となっている様子だ。
■アストロHD <186A> 688円 +38 円 (+5.9%) 11:30現在
アストロスケールホールディングス<186A>が大幅高で4日続伸している。この日の寄り前、欧州宇宙機関から軌道上改修・アップグレードサービス(IRUS)の調査案件を受注したと発表しており、好材料視されている。同社ではこれまで、軌道上サービス領域でデブリ除去、寿命延長(燃料補給、軌道制御)、観測・点検などの受注実績があるが、今回のIRUSに関する受注は衛星の寿命延長に寄与する軌道上改修・アップグレードという新たなサービス領域での取り組みとなり、同社では軌道上サービスのさらなる高度化と多様化に向けた重要なステップと位置付けている。受注金額は39万9000ユーロ(約7300万円)。なお、26年4月期業績予想の前提には含んでいないものの、業績に与える影響は軽微としている。
■安川電機 <6506> 4,675円 +102 円 (+2.2%) 11:30現在
安川電機<6506>が大幅反発している。きょう付の日刊工業新聞で「ベトナム北部のクアンニン省に主力製品であるインバーター向けの電子基板工場を新設する」と報じられたことが好材料視されている。記事によると、投資額は約55億円で、26年4月の量産開始を目指すとある。同社は東南アジアにおいてシンガポールやタイ、インドネシア、ベトナム、マレーシアなどに販売・サービス拠点を設けているが、生産拠点を設けるのは初めてとなる。日本と中国に次ぐ第3の基板生産拠点として、グローバル生産体制構築への貢献が期待されている。
■アドバンテスト <6857> 20,035円 +360 円 (+1.8%) 11:30現在
アドバンテスト<6857>は売り買い交錯もやや買い優勢、2万円近辺を横に走る25日移動平均線を絡めた比較的狭いゾーンでの値動きが続いている。米国株市場ではバブル警戒論が浮上するなか株価調整圧力が意識されていたAI・半導体関連株に買い戻す動きが強まってきた。ナスダック総合株価指数や、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)いずれも直近4連騰と戻り足を強めている。東京市場でも相対的に出遅れる半導体セクターに買いを誘導する背景となっている。特に、米エヌビディア<NVDA>を主要顧客とするアドテストなどは見直し買いの対象となりやすい。ただ、アドテストは個人投資家の押し目買いニーズが強いため、信用買い残の整理が進まず依然としてほぼ500万株積み上がっている状態で、これが戻り売り圧力となって上値を重くしている。
■オークネット <3964> 2,084円 +31 円 (+1.5%) 11:30現在
オークネット<3964>が6日続伸している。23日の取引終了後、自社株150万株(消却前発行済み株数の3.03%)を12月30日付で消却すると発表した。なお、消却後の発行済み株数は4802万6400株となる。
■JR東日本 <9020> 4,127円 +47 円 (+1.2%) 11:30現在
JR東日本<9020>が続伸している。同社と伊藤忠商事<8001>が23日の取引終了後、不動産分野における戦略的提携に関し基本合意書を締結したと発表しており、これが好材料視されている。JR東日本子会社のJR東日本不動産(JERE)と、伊藤忠子会社の伊藤忠都市開発(IPD)の経営統合に向けた協議を進めるとしている。JEREが取り組んできた沿線を中心とした不動産の取得・開発や、IPDが取り組んできた「CREVIA」ブランドの分譲住宅事業、賃貸不動産開発事業に加えて、両社の経営統合により鉄道というリアルなネットワークと商社のグローバルな商流ネットワークの強みを掛け合わせた総合デベロッパーとして飛躍的な成長を目指すのが狙い。また、この基本合意を契機に不動産以外の分野におけるパートナーシップ構築に向けた協議もあわせて進めるとしている。
■京阪神ビルディング <8818> 1,912円 +20 円 (+1.1%) 11:30現在
京阪神ビルディング<8818>は反発し年初来高値を更新した。23日の取引終了後、アクティビストとして知られるストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)が京阪神ビルの株式を買い増していたことが明らかとなり、思惑買いを誘った。同日に提出された変更報告書によると、ストラテジックの保有割合は9.29%から10.30%に上昇した。報告義務発生日は12月16日。保有目的は純投資及び状況に応じて重要提案行為などを行うこと、としている。
■新家工業 <7305> 4,970円 +45 円 (+0.9%) 11:30現在
新家工業<7305>は4日続伸している。同社は23日の取引終了後、自社株消却を発表した。市場への再放出による潜在的な需給悪化リスクが後退したとの見方から、買いが入ったようだ。来年1月30日に発行済み株式総数の13.98%に相当する自社株84万5326株を消却する。消却後の自社株は40万445株で、消却後の発行済み株式総数に対する割合は7.70%となる。役員向け株式給付信託の信託財産として日本カストディ銀行(信託口)が保有する3万2500株は、自社株数に含めていない。
■神戸物産 <3038> 3,880円 +30 円 (+0.8%) 11:30現在
神戸物産<3038>が続伸している。23日の取引終了後、11月度の単独業績を開示した。経常利益は前年同月比85.2%増となった。10月度は前期の反動から大幅減益となっていたが、11月度は再び増益に転じており、好感した買いが入っている。同社の経常利益には為替変動対策を目的とする為替予約による為替差益及び時価評価益が計上されている。鶏肉関連製品や利便性の高い商品が好調に推移し、売上高は同6.9%増、営業利益は同12.1%増となった。新規出店は3店舗。退店は1店舗だった。
■ゆうちょ銀行 <7182> 2,138.5円 +13.5 円 (+0.6%) 11:30現在
ゆうちょ銀行<7182>は4日続伸。23日取引終了後、取得上限2300万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.6%)、または300億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は12月24日~来年3月24日。これが手掛かりとなっているようだ。なお、このうち705万8800株を24日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得した。
■日本オラクル <4716> 13,290円 -565 円 (-4.1%) 11:30現在
日本オラクル<4716>は売り買い交錯。一時は2.7%上昇した場面もあったものの、マイナスに転じた。23日の取引終了後、26年5月期第2四半期累計(6~11月)の単独決算を発表した。売上高は1346億7700万円(前年同期比7.5%増)、営業利益は426億5900万円(同1.8%増)だった。第2四半期(9~11月)は売上高が684億200万円(前年同期比11.4%増)、営業利益が215億3100万円(同9.2%増)との計算になり、足もとの業況を評価した買いが入ったものの、前営業日まで3日続伸していたことから、利益確定売りが優勢になっている。
■しまむら <8227> 9,942円 -228 円 (-2.2%) 11:30現在
しまむら<8227>が冴えない。23日の取引終了後に発表した12月度(11月21日~12月20日)の月次売上速報で、主力のしまむら業態の既存店売上高が前年同月比2.2%減と9カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。婦人アウター衣料でローゲージやロゴ使いのニットプルオーバーやニットカーディガンが売れ筋となったほか、雑貨商品で「CLOSSHI」の「FIBER HEAT」静電防止機能付きニット帽子の売り上げが好調だったが、ベーシックなアウター衣料や肌着が前年を下回った。なお、しまむら業態全店売上高は同2.0%減だった。
■東邦亜鉛 <5707> 1,013円 +105 円 (+11.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
東邦亜鉛<5707>が大幅高で4連騰、鮮烈な上げ足でマーケットの視線を集めている。鉛及び銀製錬の大手で、ここ金市況だけでなく銀市況や銅市況が軒並み史上最高値を更新するなど貴金属・非鉄市況の上昇圧力が一段と強まっており、同社株にも追い風として意識されている。今期の業績については大幅営業減益予想にあり、最近の株価上昇を受けて貸株市場を通じた空売りのターゲットとなっていたが、足もとでその巻き戻しが入り株価を突き上げる形となっている。
●ストップ高銘柄
誠建設工業 <8995> 2,657円 +500 円 (+23.2%) ストップ高 11:30現在
ウェリタス <130A> 610円 +100 円 (+19.6%) ストップ高買い気配 11:30現在
津田駒工業 <6217> 548円 +80 円 (+17.1%) ストップ高 11:30現在
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース