話題株ピックアップ【夕刊】(1):クスリアオキ、カカクコム、エイベックス
■クスリアオキ <3549> 4,362円 +700 円 (+19.1%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
クスリのアオキホールディングス<3549>はストップ高。25日取引終了後、上期(5月21日~11月20日)連結決算を発表した。売上高は2798億800万円(前年同期比15.2%増)、営業利益は134億9400万円(同6.7%増)だった。積極的な新規出店が奏功した。配当予想は増額し、従来の普通配当16円に設立40周年記念配当40円を上乗せして計56円とした。あわせて、設立50周年(35年5月期)に向けた長期経営構想と、その実現に向けた第4次中期経営計画(26年5月期~30年5月期)を策定したと明らかにした。生鮮食品の取り扱い強化や調剤サービスの拡充などで30年5月期に売上高8000億円、営業利益440億円を目指し、配当性向30%とする目標も掲げた。35年5月期には売上高1兆円を狙う。また、これまで実施中だった自社株買いを終了し、新たに自社株買いを行うと発表。取得上限は600万株(自己株式を除く発行済み株式総数の6.32%)、または240億円。期間は12月26日~来年12月25日。これら発表を好感した買いが入った。なお、現在の東証プライムからスタンダードへの移行と、名証メイン市場へ新規上場を行う方針も明らかにした。
■カカクコム <2371> 2,355円 +147.5 円 (+6.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
カカクコム<2371>は大幅高。アクティビストとして知られる香港を拠点とする投資ファンド、オアシス・マネジメントが25日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、カカクコム株を5.23%取得したことが判明した。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」とし、「株主価値を守るため、重要提案行為を行うことがある」とした。報告義務発生日は12月18日。これを受けて思惑的な買いが入った。
■エイベックス <7860> 1,271円 +59 円 (+4.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位
エイベックス<7860>が続伸。株価は今月中旬を境に大底圏を離脱し、目先戻り足に拍車がかかっている。音楽ソフトの大手で、人気アーティストのマネジメントや音楽コンテンツの企画・制作などを手掛けるが、足もとの業績は回復色を鮮明としている。25日取引終了後、同社は26年3月期最終利益予想の修正を発表、従来予想の12億円から28億円(前期比2.5倍)に大幅増額した。同日にサンリオ<8136>と共同出資しているシンガポール企業の株式について、エイベックスが保有するすべてをサンリオに譲渡することを開示、株式譲渡に伴う特別利益を今3月期に計上することが背景にある。これを手掛かり材料に上値を見込んだ投資資金を呼び込む格好となった。
■ブルボン <2208> 2,597円 +111 円 (+4.5%) 本日終値
ブルボン<2208>は高い。25日取引終了後、株主優待制度を拡充すると発表した。保有株式数の区分を増やし、新たに継続保有期間の条件を設ける。来年9月末権利分から適用する。なお、継続保有期間の判定は同9月末から過去にさかのぼって行うという。これが好感され、同社株はマドを開けて買われた。
■藤倉コンポジット <5121> 2,027円 +76 円 (+3.9%) 本日終値
藤倉コンポジット<5121>が大幅高で3日続伸。25日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を130万株(自己株式を除く発行済み株数の6.48%)、または20億円としており、取得期間は26年1月5日から7月31日まで。財務状況や資本効率、株価の状況などを勘案し、株主利益の向上に向けた機動的な資本政策として実施する。
■MTG <7806> 4,775円 +165 円 (+3.6%) 本日終値
MTG<7806>が急反発。旗艦ブランド「ReFa」を展開し、ヘアケア製品が業績の牽引役となっている。26日、一部で先行販売していたドライヤー「ReFa BEAUTECH DRYER SE」(リファビューテックドライヤーSE)を2026年1月14日から一部店舗を除く全国のReFa SHOPや家電量販店などで販売すると発表しており、拡販を期待した買いが集まった。予約は1月7日に始める。加えて、10月から11月にかけて一部で展開したヘアケア新製品3品についてMTG公式オンラインショップでの取り扱いを1月14日に始めると公表した。
■サクサ <6675> 5,950円 +170 円 (+2.9%) 本日終値
サクサ<6675>が反発して一時6000円台に乗せ、06年6月以来約19年6カ月ぶりの高値となっている。25日の取引終了後、26年3月31日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資家がより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大と株式の流動性の向上を図ることが目的という。また株式分割に合わせて、27年3月末時点の株主から株主優待制度を実質拡充すると発表したことも好材料視された。現行制度では毎年3月末日時点で2単元(200株)以上を保有する株主を対象に、特設サイトで商品と交換できる株主優待ポイントを保有株数と保有期間に応じて3000~2万8800ポイント進呈していたが、変更後は毎年3月末日時点で5単元(500株)以上を保有する株主を対象に株主優待ポイントを保有株数と保有期間に応じて2000~2万8800ポイント進呈する。
■ディー・エヌ・エー <2432> 2,618円 +61 円 (+2.4%) 本日終値
ディー・エヌ・エー<2432>は堅調。旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が25日付で関東財務局に提出した変更報告書で、ディーエヌエ株の保有割合(共同保有分を含む)が5.22%から6.24%へ増加したことが判明した。報告義務発生日は12月18日。
■三陽商会 <8011> 3,795円 +60 円 (+1.6%) 本日終値
三陽商会<8011>が反発。午前11時ごろに、上限を50万株(自己株式を除く発行済み株数の4.86%)、または20億円とする自社株買いと26年8月31日を基準日とする1株から3株への株式分割を発表しており、これを好感した買いが流入した。自社株買いの取得期間は26年1月19日から8月31日までで、株主還元の拡充及び資本効率の向上を図るために実施するとしている。また、株式分割に伴い26年8月末時点の株主から株主優待制度を拡充すると発表した。現行制度では毎年2月末日及び8月末日時点で100株以上を保有する株主に対して株主優待セールへの招待を行っていたが、変更後は分割に伴い300株以上を保有する株主を対象に半期に1回の優待セールへの招待に加えて、8月末時点で600株以上を保有する株主に対して、同社商品の購入に利用できるSANYO MEMBERSHIP(SMS)ポイントを保有株数と保有期間に応じて2500~4万5000ポイント進呈する。同時に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算は、売上高425億9900万円(前年同期比2.1%減)、営業利益4億1500万円(同70.8%減)、純利益3億8500万円(同67.8%減)だった。イレギュラーな気象条件や市況悪化の影響を受けて売上高が減少したことに加えて、過剰在庫を抑止するためセール販売を強化したことでプロパー販売比率が低下したことが利益を悪化させた。なお、26年2月期通期業績予想は、売上高599億円(前期比1.0%減)、営業利益23億円(同15.3%減)、純利益41億円(同2.3%増)の従来見通しを据え置いている。
■UACJ <5741> 2,100円 +30 円 (+1.5%) 本日終値
UACJ<5741>が反発。SMBC日興証券が25日、UACJの目標株価を従来の2000円から2400円に増額修正した。投資評価は3段階で最上位の「1」を継続する。日本における板・押出事業での値上げの浸透などを見込むほか、長期的には航空宇宙や防衛関連の収益貢献も期待されると指摘している。同証券はUACJの27年3月期営業利益予想を、これまでの643億円から675億円に引き上げた。
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株探ニュース