29日の株式相場見通し=小動き、5万円トビ台で方向感が出にくい地合いに
29日の東京株式市場は強弱観対立で方向感の見えにくい地合いとなるなか、日経平均株価は比較的狭い価格帯でのもみ合いとなることが予想される。5万0500~5万1000円のゾーンでの推移か。機関投資家の参戦は限られるなかも、引き続き個人投資家の物色意欲は活発とみられる。前週末の欧州株市場はドイツやフランスなどをはじめ総じて休場となった。一方、クリスマス明けの米国株市場ではNYダウがやや軟調な推移となったが、終盤持ち直し小幅マイナス圏で着地。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は相対的に頑強な値動きとなったものの、結局小安く引けている。両指数ともこの日の前日まで5営業日続伸していたこともあり、ポジション調整の売りが観測された。ダウは24日に約2週間ぶりに史上最高値を更新していたが、この日は相場の材料となるような重要経済指標の発表もなく手掛かり材料に乏しかった。個別銘柄も総じて小動きに終始したが、そのなか今年のAI・半導体関連の象徴となったエヌビディア<NVDA>が1%高に買われている。新興AI企業であるグロックの経営陣を引き抜く形で、200億ドル(約3兆1000億円)で実質買収することを明らかにしており、これによる業容拡大効果に期待した投資資金を誘導した。なお、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は、ほぼ横ばいながらわずかにプラス圏で引け6連騰となっている。東京市場では米国株市場同様に、日経平均やTOPIXの値動きは限定的となりそうだが、個人投資家マネーなどを中心に、来年をにらんだ好実態株に幅広く買いが向かいそうだ。
26日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比20ドル19セント安の4万8710ドル97セントと6日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同20.22ポイント安の2万3593.09だった。
日程面では、きょうは日銀金融政策決定会合の「主な意見」(12月18~19日開催分)など。海外では11月の米仮契約住宅販売指数など。