ソフトバンクGや中小型株の一角に資金集中も/オープニングコメント
29日の日本株市場は、こう着ながらも先高期待から押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。クリスマス明け後の26日の米国市場は、NYダウが20ドル安、ナスダックは20ポイント安だった。経済発表もなく手掛かり材料に欠けるなかで、金利高や地政学的リスクが重荷になった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円安の50695円。円相場は1ドル=156円50銭台で推移している。
2025年相場はあと2営業日となる。引き続き市場参加者は限られるものの、ある程度は海外勢の資金流入が期待されそうである。米国ではエヌビディアが買われたこともあり、半導体・AI関連株への物色意欲は根強いだろう。また、ソフトバンクG<9984>が1:4の株式分割によって手掛けやすくなることで、同社の動向が注目されそうである。伊藤忠<8001>、住友不<8830>、ブリヂストン<5108>など他の分割銘柄への資金流入も意識されそうだ。
日経平均株価は、26日の上昇で51000円台に迫る場面もみられた。足もとで上値を抑えられていたボリンジャーバンドの+1σ(50667円)を上回ってきてきた。同バンドが支持線として意識されてくるようだと、12日の直近戻り高値の51127.69円が射程に入ってくるだろう。+1σと+2σ(51336円)とのレンジに移行する可能性もあるため、+1σ水準での押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。
物色としてはソフトバンクGの動向を睨みつつ、半導体・AI関連株への資金流入が意識されやすいだろう。また、8月高値をピークに調整が続いていたグロース250指数は、ようやくリバウンドをみせてきている。上値を抑えられていた25日線を突破してきたこともあり、中小型株への個人投資家主体による資金流入が意識されそうだ。足もとで年初来高値を更新してきたトライアル<141A>やノースサンド<446A>、リブ・コンサルティング<480A>、FUNDINNO<462A>、ミーク<332A>、パワーエックス<485A>、BuySell Technologies<7685>などは引き続き関心が集まりやすい。
《AK》