サウジとUAEの緊張激化 イエメンの紛争巡り
サウジ主導の連合軍がイエメンで、UAEの支援を受ける対立勢力に対して空爆を実施した。隣国イエメンの紛争を巡り、ペルシャ湾岸の2大国の対立が深まっている。
サウジの支援を受ける「ナショナル・シールズ・フォーシズ」が、イエメン最大の州でサウジ国境に近いハドラマウトで、分離派勢力「南部暫定評議会(STC)」の基地を平和的に接収すると2日に発表した後に戦闘が発生した。
STCによると、ナショナル・シールズが同地域に入った際に双方が衝突し、一部のSTCの基地が空爆を受けた。STCのタミミ報道官はアルジャジーラに対し、「最初の攻撃には応戦して撤退させたが、その後サウジ空軍が介入し支援した」と述べた。
イエメン政府の報道官も、汎アラブ系のテレビ局に対して空爆があったことを認めた。
UAEの支援を受ける分離独立派のSTCは先月、ハドラマウトを含む2つの州を奇襲攻撃によって掌握した。これに対し、サウジと国際的に承認されたイエメン政府は直ちに反発。イエメンは、重要な海上輸送路に位置する。
サウジは今週、UAEがSTCに圧力をかけてサウジ国境を脅かしていると非難し、それをレッドラインと表現した上で、UAEに対し24時間以内の撤収を要求した。これに対しUAEは、部隊の撤収を発表するとともに、サウジの安全を脅かそうとしたとの疑惑を否定した。
イランの支援を受ける武装組織フーシ派は、首都サヌアを含むイエメンの約3分の1の地域を支配している。
2日の戦闘は、サウジとUAEの間でくすぶっていた緊張が一段と高まっていることを示しており、10年以上続くイエメン内戦をさらに悪化させる可能性がある。両国は2015年、サヌアなどの戦略的地域を制圧したフーシ派に対抗するため、アラブ連合としてイエメン政府を支援する形で軍事介入していた。
UAEはフーシ派の勢力が拡大する中で、段階的に軍事関与を縮小。2022年には暫定的な停戦合意が成立した。
株探ニュース