25年10-12月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第2弾〕 28社選出 <成長株特集>
3月期決算企業の25年4-12月期決算がほぼ出そろった。本特集では、直近3ヵ月実績である10-12月期(第3四半期)に経常利益が前年同期と比べて2倍超の大幅増益を達成した企業にスポットライトを当てた。
今回は23日に配信した「25年10-12月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第1弾〕 27社選出」(時価総額2000億円以上)に続く第2弾として、23日時点の時価総額が600億円以上2000億円未満の銘柄の中から利益倍増企業として28社をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。なお、下表では四半期ベースの「増益連続期数」、4-12月期経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。
増益率トップとなったのは、ステンレスの原料となるフェロニッケルで国内最大手の大平洋金属 <5541> [東証P]。25年10-12月期(第3四半期)の経常利益は前年同期の2.4億円から21.3億円に急拡大して着地した。中国の不動産市場の停滞などを背景にフェロニッケルの販売を抑制し大幅減収となったものの、フィリピンのニッケル鉱山からの持ち分法投資利益を計上したことが利益を押し上げた。4-12月期の同利益は10.4億円と通期計画の1.9億円をすでに大きく上回っており、業績上振れが濃厚とみられる。レアメタル関連としての注目度も高く、株価は約3年9ヵ月ぶりの高値圏に浮上している。
2位に入った福井銀行 <8362> [東証P]の10-12月期は経常利益が前年同期比6.2倍の42.9億円に膨らんだ。日銀の政策金利引き上げで貸出金利息が増加したことに加え、政策保有株式を含んだ株式の売却益を計上したことも利益拡大に貢献した。4-12月期の同利益は92.1億円と通期計画の105億円に対する進捗率が87.8%に達しており、業績上振れが期待される。株価は12日に約17年9ヵ月ぶりの高値となる3515円をつけている。
3位にリスト入りした空調工事大手の日比谷総合設備 <1982> [東証P]は、データセンターやオフィスの大型工事が順調に進捗し、10-12月期は売上高237億円(前年同期比24.3%増)、経常利益32.3億円(同6.2倍)と業績高変化を遂げた。業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の84億円→102億円に上方修正し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せするとともに、配当も100円→130円に大幅増額修正した。さらに、3月31日現在の株主を対象に1株を2株にする株式分割を実施すると発表。株価は12日に上場来高値6970円まで上値を伸ばす場面があった。
5位のトーメンデバイス <2737> [東証P]は10-12月期の経常利益が前年同期比4.2倍の34億円と2四半期連続の大幅増益を達成した。サーバー・ストレージや車載向けに半導体メモリーの販売が増加したほか、生成AI関連製品の需要拡大を背景にメモリー価格が高騰したことも利益拡大につながった。業績好調に伴い、4期ぶり最高益予想の通期同利益を従来の90億円→113億円にさらに上乗せし、期末一括配当も300円→430円に大幅に引き上げた。株価は決算発表後に一時急落したが、その後は持ち直しをみせている。
7位にリストアップされた半導体検査用ソケットの山一電機 <6941> [東証P]は、コネクタソリューション事業で基幹系通信機器向けやAIを含むデータセンター向けなどの販売が大きく伸び、10-12月期の経常利益は前年同期比4.0倍の31.3億円に急拡大して着地。併せて、通期の同利益を従来予想の91億円→111億円に上方修正し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。配当を従来計画の105円→132円に増額したことも好感され、株価は上場来高値圏を走る展開となっている。
世界的なAI開発競争やデータセンター投資は、日比谷設やトーメンデバ、山一電機といった上位組にとどまらず、広範な銘柄の業績拡大を後押ししている。半導体の製造・検査プロセスに関わる分野では、半導体製造用特殊ガスを展開する関東電化工業 <4047> [東証P]、半導体検査用プローブカード大手の日本電子材料 <6855> [東証S]、半導体製造装置向け直動案内機器を手掛ける日本トムソン <6480> [東証P]が軒並み好調に推移した。
また、サーバーや関連機器向けの高付加価値部材にも恩恵が広がっている。第一工業製薬 <4461> [東証P]が高性能サーバー向け低誘電樹脂材料の販売を急拡大させたほか、東洋紡 <3101> [東証P]はセラミックコンデンサー用離型フィルム、KOA <6999> [東証P]はアジアでAIデータセンター向け抵抗器の旺盛な需要を取り込んだ。
このほか、配当利回りが年間ベースで3%を超える大紀アルミニウム工業所 <5702> [東証P]、オリエントコーポレーション <8585> [東証P]、ダイキョーニシカワ <4246> [東証P]、SBIグローバルアセットマネジメント <4765> [東証P]、IDEC <6652> [東証P]、杏林製薬 <4569> [東証P]は足もとの業績が好調な高配当株として注目したい。
┌ 経常利益 ┐ 増益 対通期 予想
コード 銘柄名 増益率 10-12月期 連続期数 進捗率 PER
<5541> 大平金 769 2130 1 525 -
<8362> 福井銀 519 4299 1 87.8 13.5
<1982> 日比谷設 517 3232 1 70.9 17.8
<5702> 大紀ア 464 1330 1 60.8 17.0
<2737> トーメンデバ 318 3408 2 92.1 11.9
<247A> Aiロボ 300 1841 1 52.9 24.4
<6941> 山一電機 296 3130 2 86.3 20.0
<1945> 東京エネシス 294 1451 1 69.3 18.5
<6741> 日本信号 289 3657 2 57.1 11.5
<4047> 関電化 279 2537 1 66.2 36.5
<9534> 北ガス 221 1340 1 52.9 7.1
<8585> オリコ 219 4098 2 94.2 16.1
<3880> 大王紙 189 9892 1 114 37.6
<7236> ティラド 187 3550 5 75.6 7.0
<6946> 日本アビオ 173 1361 4 67.0 31.4
<4461> 一工薬 160 3322 6 72.9 23.4
<6855> 電子材料 159 2445 4 78.9 25.0
<4246> DNC 152 3263 2 91.4 8.7
<3101> 東洋紡 145 5778 5 81.2 17.7
<6999> KOA 134 2461 1 84.8 21.4
<4765> SBIGAM 126 1445 3 65.3 31.7
<6652> IDEC 122 2004 3 97.9 27.8
<8387> 四国銀 122 4612 1 91.7 5.9
<7102> 日車両 120 3373 1 88.8 7.5
<3036> アルコニクス 119 2904 1 83.7 17.4
<3395> サンマルク 118 1436 4 76.8 28.6
<6480> トムソン 107 1366 1 98.2 25.4
<4569> 杏林製薬 106 3515 1 80.9 20.5
※経常利益の単位は百万円。増益率は前年同期に比べた増加率、単位は%。
※増益連続期数は四半期ベースの連続回数、同一会計基準内が対象。対通期進捗率は経常利益の通期計画に対する4-12月期の進捗割合、単位は%。黒字転換、赤字縮小は増益に含めない。24年10-12月期の経常利益が1億円未満の銘柄、直近で通期の利益予想を下方修正した銘柄は除いた。
株探ニュース