イランの無人機とミサイルが米軍を困難に
イランが中東各地でミサイルおよびドローン(無人機)による波状攻撃を拡大させる中、米国は同地域に展開する軍部隊や外交拠点に対するリスクの急激な高まりに直面している。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が伝えた。
米中央軍によると、作戦開始から3日間で6人の米兵が死亡し、クウェートの基地がドローン攻撃を受けたことが原因とされる。さらに同日、イランの航空機や弾道ミサイル、無人機への対応で混乱する中、米F15戦闘機3機がクウェートの防空システムによる誤射で撃墜される事態も発生した。イラク、サウジアラビア、バーレーンにある米軍基地も攻撃対象となっている。
米軍にとっての最大の課題は、広大な中東地域に渡る同時多発的な攻撃に対処しながら、同盟国と連携して防空体制を維持することにある。地域には数万人規模の米兵が駐留し、多数の大使館や政府施設も存在する。
イランは短距離・中距離ミサイルに加え、大量生産が可能な爆発物搭載型シャヘド無人機、電子戦能力を保有しており、固定された米軍施設やインフラは大きな脅威にさらされている。元米空軍高官は、今回の紛争で米軍施設はかつてない規模の試練に直面すると指摘する。
攻撃はエネルギー関連インフラにも拡大し、サウジアラビアの重要な石油施設が炎上、カタールでは液化天然ガス生産が停止した。世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の航行もほぼ止まっている。米国と現地同盟国の防空網は迎撃を続けているが、物量で圧倒される場面もあり、パトリオットやTHAAD用の弾薬不足も懸念材料だ。
統合参謀本部議長は事前に、対イラン戦が人的損失を伴い、中国などとの将来の紛争に備えた弾薬を消耗させる恐れがあると警告していた。米軍は航空機や装備の分散配置などで被害軽減を図るが、迎撃後のミサイル残骸による死傷者も発生している。トランプ大統領は、作戦が続く限り犠牲は避けられないとの認識を示した。
株探ニュース