「大株主交代」イベント発生、でも利益計画は控えめの裏事情
気になる会社を診断
億トレ・ガチホ企業~網屋の強さと課題-最終回
・前回記事「『日立5倍株』億り人が今注目の高市銘柄、編集部が社長を直撃」を読む
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| この記事を読んで分かること |
| 1. 主力製品のサブスク化に成功したポイント |
| 2. 2028年までの成長可能性 |
| 3. 当面の利益率目標と長期の経営方針 |
しかし期待に反して、会社側の計画は控えめだ。網屋の開示資料には2028年12月期までの業績見通しをイメージするグラフが示されており、成長ペースは従来から加速する内容にはなっていない。
同社に約1年前から投資している億トレのしもさんは「東証グロース市場全体が低調な中、株価を押し上げるにはインパクトのある成長が必要だ」とし、網屋の今後に期待をかけている。
最終回は、石田晃太社長に、東証グロース企業として業績をどのように伸ばしていくのか、その方針を聞いた。
■網屋の石田晃太社長

略歴:2002年に網屋に入社。
取締役営業本部長兼マーケティング本部長などを経て、20年3月に社長に就任(現任)。
サブスクシフトは順調、今期は4期連続の2桁増収増益を計画
――今期(2026年12月期)は4期連続となる2桁増収増益を計画しています(下の表)。背景の1つに主力のログ収集・分析ソフトの「ALog(エーログ)」のサブスク化があります。
石田晃太社長(以下、石田): 「ALog」のサブスク化は順調に進んでいます。移行期に一時的に業績の落ち込みも想定しましたが、サイバーセキュリティ需要が旺盛で受注が好調なこともあり、懸念は杞憂に終わりました。
従来の売り切りモデルでは、初年度にライセンス料が入る一方、翌年以降の収入は任意で契約してもらう保守サービスに限られていました。サブスク化により、一定の収益を毎年得られる仕組みに変わりました。
具体的に新規受注は、24年12月期の第2四半期(2Q)から原則サブスクとしました。既存顧客についても、保守契約の更新時期などに合わせて順次サブスクに移行してもらっています。保守サービスが継続する2029年にかけて着実に移行が進むと見ています。
足元の解約率は1%以下と低く、安定した運用ができています。
■『株探プレミアム』で確認できる網屋の通期業績の長期・成長性推移

――サブスク導入が円滑に進んだ理由は? 売り切りでは5年間で500万円を支払っていた顧客の場合、サブスクでは1050万円と倍増します(下の図)。
石田: 2つ理由があると見ています。その1つは、代替する売り切りサービスが他社からも提供されていないことです。海外の競合もサブスクを主流にしています。
2つ目は、当社が売り切り価格を、そもそも低く抑えていたことです。通常の売り切りでも、バージョンアップの時に追加でライセンス料金を徴収することがありますが、当社は実施してきませんでした。
昨今のインフレでさまざまな商品の値上げが進む環境で、そもそも低価格の当社商品の値上げを受け入れていただきやすかった可能性もあります。
もちろん顧客にとって価値のある商品であることが、価格改定が受け入れられる大前提になります。
――収益の安定性が増したことで、今後、四半期ごとの業績は右肩上がりとなりそうですか。
■「ALog」の売り切りとサブスクの収益イメージの比較

出所:IR資料。注:「売り切り」の1年目の内訳は導入費50万円、ライセンス料300万円、
保守サービス料30万円。「サブスク」の1年目は計250万円のうち50万円は導入費。
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