ハマック、カシュカリ両総裁、反対票を投じた理由に関し声明を発表
ハマック・クリーブランド連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は31日、今週のFOMCで利上げを求めて反対票を投じた理由に関し、インフレ根強さへの強い危機感を表明する声明を相次ぎ発表した。据え置きを決めたウォーシュ議長ら主流派に対し、利上げを求める内部圧力が急速に高まっている実態が浮き彫りとなった。
今週のFOMCでは、ローガン・ダラス連銀総裁を加えた3人が決定に反対し、0.25%の利上げを主張した。3人もの委員が同時に同じ方向で反対票を投じるのは2016年以来、約10年ぶりの異例の事態。特に3月時点で年内利下げの可能性に触れていたカシュカリ総裁の利上げ派への転じる動きは、市場に大きな衝撃を与えた。
カシュカリ総裁は「大幅な引き締めを余儀なくされる前に小幅な政策変更を積み重ねるべきだ」と強調し、インフレ高止まりが続けば一連の利上げを支持する意向を示した。ハマック総裁もインフレが5年以上に渡り目標の2%を上回っている点を問題視し、「引き締めを怠れば物価上昇が加速する」と警鐘を鳴らした。
両総裁は足元の物価高が関税や中東情勢といった一時的要因を超え、底堅い個人消費やAI関連投資に支えられた構造的な圧力へ変化していると分析する。
一方、ウィリアムズNY連銀総裁ら据え置き派は、6月のPCE価格指数の伸び鈍化などを根拠に、物価高は時間の経過とともに沈静化すると主張する。
こうした議論の対立に対し、就任後間もないウォーシュ議長は政策判断の具体的な根拠説明を避けており、指導力や透明性を疑問視する声も出始めている。次回9月会合に向け、地区連銀総裁だけでなくワシントン拠点の理事を含めた議論の行方が焦点となる。
株探ニュース