米控訴裁、米国防総省がアンソロピックを国家安全保障上のサプライチェーンリスクに指定した決定を支持
米連邦控訴裁判所は25日、米国防総省がアンソロピックを国家安全保障上のサプライチェーンリスクに指定した決定を支持する判決を言い渡した。判決は2対1の多数決で、トランプ政権側の主張を認める形となった。
ワシントンの連邦控訴裁は、企業をサプライチェーン上のリスクに指定する権限を米国防総省に認めた法律に基づき、ヘグセス国防長官には同社を指定する十分な裁量があったと判断した。
アンソロピックが自社AIモデルの大量監視や自律型兵器への使用を制限したことについて、軍事作戦への支障を懸念した米国防総省の立場には合理的根拠があると認定。アンソロピックのAI「クロード」を米国防総省の情報システムに組み込み続けることは、国家安全保障上のリスクに当たると結論付けた。
これに対しアンソロピック側は、今回の指定は契約交渉における意見対立を背景とした前例のない報復措置だと反論してきた。判決を受けて「判断には敬意を表しつつも同意できない」との声明を出し、あらゆる司法審査を含む選択肢を検討する意向を示している。
背景には米司法判断のねじれも存在する。カリフォルニア州の連邦地裁は別法律に基づく並行訴訟において、政府の措置を違法な報復と認定し、一部の指定を無効化している。このため、異なる裁判所で判断が対立する異例の事態となっている。
今回の控訴裁の判決は、米国防総省が他企業に対しても同様の指定を行う裁量を広げる可能性が指摘される。米国防総省はすでにアンソロピック製品からの移行を進め、オープンAIなど競合他社のAI採用に舵を切った。一方、アンソロピックと政権は法廷闘争を続けながらも新モデル提供では連携を維持するなど、複雑な関係が続いている。
株探ニュース