テスラ、好決算も下落 設備投資目標の引き下げを逆に嫌気=米国株個別
(NY時間09:44)(日本時間22:44)
テスラ<TSLA> 379.74(-6.73 -1.74%)
スペ-スX<SPCX> 153.31(-6.00 -3.77%)
テスラ<TSLA>が下落。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想を下回ったものの、1株利益は予想を上回った。電気自動車(EV)の売上高は減収となったものの予想は上回っている。一方、粗利益率が予想を上回ったほか、フリーキャッシュフロー(FCF)が予想外の黒字となった。FSD(完全自動運転)の契約者数も予想を大きく上回っている。
好決算から、発表直後は時間外で上昇していたものの、その後の同社の発表を受けて下げに転じている。同社は「モデルY」「モデル3」「サイバートラック」の3車種を中心に激化するEV市場に対処しつつ、自動運転や人型ロボット、AIなど新分野への投資を加速させている。年間設備投資目標を250億ドル超とし、新たに計300億ドルの融資・信用枠も手当てしていたが、それを200億ドルに引き下げると発表したことが嫌気されている模様。同社をEVメーカーからAI・ロボット企業へと転換するマスクCEOの計画に暗雲が漂っているのではとの不安に繋がっているようだ。
なお、マスクCEOが今週言及していたスペースX<SPCX>との合併検討については、各社に特別委員会が設置されたものの、今回の決算発表の場では新情報は示されていない。しかし、一部報道では、現在のトランプ政権下で統合を完了できるよう、27年上半期までの統合発表を目指す動きがあるとも伝わっていた。
アナリストの評価は以下の通り。
◆設備投資を巡る懸念よりも、主力事業や成長に向けた取り組みにおける好材料が勝った。一方、投資家の関心は引き続き、スペースXとの合併の可能性に集中している。(投資判断「中立」、目標株価370ドル)
◆従来の見方をやや前向きにする内容だった。自動車事業の粗利益率が予想を上回ったことや、自動運転技術の事業展開に向けた勢いが加速していることが主な好材料だった。(投資判断「中立」、目標株価を415ドルから430ドルに引き上げ)
◆自動車とエネルギーの主力事業の見通しについて、従来よりやや前向きになった。さらに、ロボタクシーに関する最近のデータは、商用化と事業規模の拡大が明確な転換点を迎えていることを示している。(投資判断「中立」、目標株価を400ドルから410ドルに引き上げ)
(7-9月期・第3四半期)
・1株利益(調整後):0.48ドル(予想:0.44ドル)
・売上高:280.5億ドル 0.2%減(予想:281.3億ドル)
自動車:205.6億ドル 3.0%減(予想:198.3億ドル)
エネルギー発電・蓄電:28.8億ドル 16%減(予想:39.1億ドル)
サービス・その他:46.1億ドル 33%増(予想:43.0億ドル)
・粗利益率:19.6%(予想:17.8%)
・営業利益:7.18億ドル(予想:5.99億ドル)
・FCF:15.3億ドルの黒字(予想:49.9億ドルの赤字)
・設備投資:47.3億ドル(予想:79.5億ドル)
・FSD(完全自動運転)有効契約数:174万件(予想:157万件)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース