サウスウエスト航空、決算受け上昇 通期1株利益の見通し下方修正もRASMに注目=米国株個別
(NY時間10:58)(日本時間23:58)
サウスウエスト航空<LUV> 41.72(+1.84 +4.61%)
サウスウエスト航空<LUV>が上昇。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、ガイダンスでは、航空燃料価格の急騰が航空業界全体の利益を圧迫する中、通期1株利益の見通しを下方修正している。
今回の下方修正は、競合他社と軌を一にするもの。富裕層を中心とする旺盛な旅行需要の恩恵を受けている航空会社でも、燃料費の上昇が利益を圧迫している。
同社は運賃の引き上げや販売戦略の抜本的な見直しによって、コスト増加の影響を相殺しようとしている。具体的には、プレミアム旅行市場への参入を進め、新たな会員優遇制度の導入、機内サービスの充実、空港ラウンジの設置計画などを通じて、支出額の大きい顧客の獲得を目指している。こうした取り組みは、従来の低コスト航空会社としてのビジネスモデルからの大きな転換を意味しており、乗客1人当たりの収入拡大を狙っている。
ただ、中東紛争に伴う燃料価格の急騰によって、この戦略には一段と強い圧力がかかっている。燃料費上昇は航空業界全体で数十億ドル規模の追加負担を生み、各社は運賃引き上げや運航計画の見直しを迫られている。
ドクシーCFOは、足元の広い座席、座席指定制度、衛星インターネットサービス「スターリンク」を利用した機内Wi-Fiなどの商品・サービス面での変更が、顧客の囲い込みに寄与していると説明した。これまで同社と競合他社を使い分けていた顧客を引き留める効果があり、増収によって燃料費上昇の一部を相殺できているという。「これらの取り組みは、レジャー客だけでなくビジネス客からも非常に好評を得ている」と述べた。
アナリストは「他の指標では強弱まちまちだったものの、第3四半期の好調な有効座席マイル当たり売上高(RASM)と第4四半期の力強いRASMの見通しが、株価の好反応につながる可能性が高い」と指摘。「特にRASMは明らかに予想を上回っており、大手航空会社の中で再び業界トップクラスの水準になる可能性が高い」と評価した。
一方「燃料費を除くコストの見通しは予想を上回っており、今回の決算シーズンの航空業界全体で目立っている傾向だ」と指摘。また、資産売却益の利益への寄与も、投資家の想定を上回っていたと述べた。
(7-9月期・第3四半期)
・1株利益(調整後):0.66ドル(予想:0.57ドル)
・売上高:84.2億ドル(予想:82.5億ドル)
旅客:77.5億ドル(予想:75.4億ドル)
貨物:4800万ドル(予想:4980万ドル)
その他:6.21億ドル(予想:6.64億ドル)
・営業利益(調整後):4.52億ドル(予想:3.59億ドル)
・有効座席マイル(ASM):453.9億マイル(予想:453.8億マイル)
・有効座席マイル当たり収入(RASM):22%増
・輸送能力:0.4%増
・有効座席マイル当たり旅客収入(PRASM):17.08セント
・有償旅客マイル(RPM):362.1億マイル(予想:364.7億マイル)
・搭乗率:79.8%(予想:80.4%)
・平均旅客運賃:231.69ドル(予想:210.01ドル)
・旅客イールド:21.41セント
(10-12月期・第4四半期見通し)
・1株利益(調整後):0.55~0.80ドル
・有効座席マイル当たり収入(RASM):19~21%増
・燃料費・特別項目を除く有効座席マイル当たりコスト(CASM-X):4~4.5%上昇
(通期見通し)
・1株利益(調整後):2.60~2.85ドル(従来:3.25~4.25ドル)(予想:2.85ドル)
【企業概要】
米国内やメキシコ・ジャマイカ・バハマ等の近隣諸国向けの定期的な航空輸送に取り組む。主にポイントツーポイント型路線構造の直行便サービスを手掛け、それにより短距離・高頻度・低価格を様々な市場に提供する。アーリーバードチェックイン、アップグレード搭乗、ペットや未成年者の輸送等の補助サービスも提供する。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース