修正:アメリカン航空、冴えない決算も上昇=米国株個別
(NY時間10:14)(日本時間23:14)
アメリカン航空<AAL> 12.63(+0.39 +3.19%)
アメリカン航空<AAL>が上昇。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、売上高が予想を上回ったほか、1株損益は赤字だったものの、予想ほどは膨らまなかった。ただ、通期の1株損益の赤字見通しを下方修正している。第4四半期についても予想以上の赤字見通しを示した。
燃料価格の高止まりが続く中、航空業界が業績の先行きを予測する難しさが浮き彫りとなった。同社は燃料費が19億ドル増加したと説明。第4四半期の燃料費は前年同期を約28億ドル上回る見通し。また、燃料価格の高止まりが続けば、運航便数をさらに削減する必要が生じる可能性があるとも警告。競合他社も市場シェアより収益性を優先する姿勢を示している。
ただ、特に富裕層を中心とする旺盛な旅行需要が、業界全体の収益を一定程度下支えしている。同社のプレミアムクラスの売上高は約23%増加し、エコノミークラスの売上高も20%増加した。こうした傾向は、高付加価値の旅客需要の取り込みを進める競合大手にも共通している。
同社は債務削減に加え、不評だった販売戦略によって離反した法人顧客の呼び戻しなど、経営面と事業戦略面で複数の課題に取り組んでいる。第3四半期末の利用可能な流動性は118億ドル、債務残高は260億ドル超だった。
競争力強化に向けた取り組みの一環として、同社はマスク氏率いるスペースX<SPCX>の衛星インターネットサービス「スターリンク」を、1000機以上の主要路線用航空機に導入する計画も明らかにした。米航空各社の間では、より高速な機内Wi-Fiサービスの提供を巡る競争が激化している。27年初めから、エアバスとボーイングの単通路機やワイドボディー機を含む主要路線用の全機材に、高速インターネットサービスを導入する方針。
今回の契約拡大により、5月に発表したエアバス機500機以上へのスターリンク導入計画から、対象機数は2倍以上に増える。スターリンクは米航空大手の間で重要な競争分野となっており、各社は高速通信サービスを売り物にして競合他社から旅客を獲得しようとしている。
(7-9月期・第3四半期)
・1株損益(調整後):0.28ドルの赤字(予想:0.36ドルの赤字)
・売上高:163.4億ドル 19%増(予想:162.1億ドル)
旅客収入:149.0億ドル 19%増(予想:147.4億ドル)
・有効座席マイル(ASM):806.8億マイル(予想:805.0億マイル)
・有償旅客マイル(RPM):672.7億マイル(予想:682.6億マイル)
・搭乗率:83.4%(予想:84.6%)
・旅客イールド:22.15セント 18%増
・有効座席マイル当たりコスト(CASM):20.10セント
・燃料費を除くCASM:14.34セント
・有効座席マイル当たり旅客収入(PRASM):18.47セント
・期末保有航空機数:1624機
(10-12月期・第4四半期見通し)
・1株損益(調整後):0.50~1.10ドルの赤字(予想:0.49ドルの赤字)
・売上高:19.5~22.5%増
・燃料費・特別項目を除くCASM:2.5~3.5%上昇
(通期見通し)
・1株損益(調整後):1.00~1.60ドルの赤字(従来:0.65ドルの赤字~0.65ドルの黒字)(予想:1.11ドルの赤字)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース