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UPS、決算受け上昇 年末に向けた事業環境を楽観視=米国株個別

材料
2026年10月27日 22時40分

(NY時間09:40)(日本時間22:40)

UPS<UPS> 101.48(+1.16 +1.16%)

UPS<UPS>が上昇。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の見通しを上方修正している。年末商戦に向け需要の底堅さと価格上昇が追い風になると見込んでいる。今回の上方修正は、インフレ圧力が強まるなかでも、同社が年末に向けた事業環境を楽観視していることを示している。

同社は、数年に渡る宅配市場の需要低迷からの回復を目指す一方、コスト削減と効率改善を目的とした配送ネットワークの抜本的な再編を進めている。トメCEOは声明で「業務改善の成果を踏まえ、われわれは強固な事業基盤を確保した状態で年末の配送繁忙期を迎える」と述べた。

第3四半期については、関税に伴う需要への下押し圧力が続いているほか、イラン紛争の影響も一因となって燃料費高騰にもかかわらず、業績は予想を上回った。同社は燃料費の上昇を相殺するため、燃油サーチャージを導入する柔軟性を持つ。ただ、どの程度まで顧客にコストを転嫁できるかは不透明。

また、年末商戦に伴う荷物の増加に対応するため、約10万人の季節従業員を採用する計画で、今後数カ月間は需要増加に伴う追加料金も活用する見通し。

同社は事業再編の一環として、最大顧客であるアマゾン<AMZN>からの取扱荷物を約18カ月かけて半減させた。アマゾンは2024年にUPSの売上高の12%を占めていた。アマゾンから受託する低単価の荷物は、配送に必要なコストに見合う収益を生み出していなかった。このため、トメCEOは収益性を希薄化させる荷物の取扱量を減らす方針を進めてきた。

これにより、同社は意図的に事業規模を縮小する段階に入り、人員削減や施設閉鎖を実施。取扱個数を減らす一方で、単価と収益性の高い荷物を中心とする配送ネットワークへの転換を図っている。同時に、高利益率の配送需要を持つ企業顧客の獲得を重視する戦略も推進。

特に、複雑で高度な物流管理を必要とするヘルスケア分野を重点領域と位置付けているほか、国際越境配送や企業間取引(BtoB)の配送拡大にも注力している。ヘルスケア部門を含むサプライチェーン事業の第3四半期の売上高は18.2%増加した。

(7-9月期・第3四半期)

・1株利益(調整後):1.69ドル(予想:1.63ドル)

・売上高:229.0億ドル 7%増(予想:222.8億ドル)

米国内小口貨物:148.7億ドル 4.5%増(予想:144.4億ドル)

国際小口貨物:50.1億ドル 7.1%増(予想:50.3億ドル)

サプライチェーン・ソリューション:29.8億ドル 18%増(予想:28.2億ドル)

・営業利益率(調整後):9.0%(予想:8.92%)

(10-12月期・第4四半期見通し)

・売上高:約257.0億ドル

・営業利益(調整後):約33.0億ドル

(通期見通し)

・1株利益(調整後):約7.28ドル(従来:約7.22ドル)

・売上高:約926.0億ドル(従来:約912.0億ドル)(予想:917.9億ドル)

・営業利益(調整後):約87.5億ドル

・FCF(調整後):約61.0億ドル

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

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