GEベルノバが下落 好決算もトレンチ買収を嫌気=米国株個別
(NY時間10:39)(日本時間23:39)
GEベルノバ<GEV> 857.38(-37.70 -4.21%)
電力システムのGEベルノバ<GEV>が下落。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益が予想を上回ったほか、売上高も予想を上回った。通期ガイダンスも公表し、売上高の見通しを上方修正している。
電力需要が急増したことが背景。データセンター向けの電力確保を巡る競争が激化する中、天然ガスタービンをはじめとする電力設備の需要が急増。その結果、こうした設備の調達は難しくなっており、製造枠は数年先まで埋まる状況となっている。同社は大型ガスタービンを製造できる数少ないメーカーの1つ。
好決算ではあったものの、株価は下落。同社は、高電圧送電網向け機器を手掛けるトレンチを90億ドルで買収することで合意したことが嫌気されている模様。
急増する電力需要に対応するため、送電網向け機器の供給能力を拡大する。買収資金は現金と借り入れでそれぞれ半分ずつ賄う。買収手続きは2027年後半に完了したい意向。
ただ、アナリストは「今回の買収によって同社の垂直統合が一段と進む」と指摘。また、決算と業績見通しの上方修正は、同社の着実な事業運営と主力市場における旺盛な需要を示しているとの見方を示していた。
トレンチは世界で800社以上の電力会社やデータセンター関連企業を顧客に持ち、欧州、北米、アジアに計11カ所の製造拠点を展開している。今回の買収により、GEベルノバは送電網を通じた電力供給に不可欠な機器・部品の製品群を拡充する。
(7-9月期・第3四半期)
・1株利益:4.81ドル(予想:4.00ドル)
・売上高:126.4億ドル 27%増(予想:119.9億ドル)
電力:60.7億ドル 25%増(予想:57.9億ドル)
風力:27.4億ドル 3.6%増(予想:23.4億ドル)
電化:38.6億ドル 51%増(予想:38.9億ドル)
・EBITDA(調整後):19.4億ドル(予想:16.8億ドル)
・FCF(調整後):54.1億ドル
(通期見通し)
・売上高:465~475億ドル(従来:455~465億ドル)
・電力部門の既存事業売上高:19~21%増(従来:18~20%増)
・電化部門売上高:145~150億ドル
・風力部門の既存事業売上高:1桁台半ばの減少(従来:2桁台前半の減少)
・EBITDA利益率(調整後):13.5~14.5%(従来:12~14%)
・FCF(調整後):160~170億ドル(従来:115~125億ドル)
【企業概要】
OECD諸国をはじめ世界各国で、陸上・洋上風力や水力を含む、より信頼性が高く持続可能な電力システムを構築し、発電・送電・調整・変換・貯蔵を行う製品とサービスを提供する。電化と脱炭素化、需要増への対応、排出量の抑制・削減を通じたエネルギー転換の推進など、顧客の具体的な取り組みを支援する。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース