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アルファベット、決算受け大幅安 巨額投資に見合う収益を生み出せていないとの懸念強まる=米国株個別

材料
2026年10月29日 22時37分

(NY時間09:35)(日本時間22:35)

アルファベットC<GOOG> 279.67(-42.22 -13.12%)

アルファベットA<GOOGL> 282.00(-42.90 -13.20%)

アルファベット<GOOG><GOOGL>が大幅安となっており、他のAI関連株への売りにも繋がっている。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益と売上高が予想を大きく下回った。これまで堅調な数字を示してきたサービスや広告の収入が予想を下回った。一方、グーグル・クラウドは約103%の大幅増収となり、予想も大きく上回っいた。また、通期の設備投資の見通しも公表し、1950億-2050億ドルに据え置いた。予想は2022億ドル。リース契約や購入契約などに伴う将来の支払い義務が1兆ドルを超えているとも明らかにした。

今回の決算を受けて市場では、AIへの巨額投資に見合う収益を十分に生み出せていないとの懸念が強まっている。同社は自社および顧客向けのAIインフラ構築を急いでおり、設備投資額は過去最高水準に膨らんでいる。投資家からは、巨額支出に見合う成果を示すよう求める圧力が強まっている。

アナリストからは「企業のAI需要が拡大し、同社のテンソル・プロセッシング・ユニット(TPU)システムの販売が売上高に占める割合も今後高まることから、アルファベットのクラウド事業は2027年にかけて高い成長率を維持するだろう」と指摘。

その一方、「グーグルのサービス事業と広告収入が予想を下回ったことは、購買意欲の高いユーザーの検索需要を取り込む消費者向けAIエージェントからの競争圧力を示している。メタのミューズやその他のAIアシスタントによって、商品・サービスの発見や購買行動が、広告収入に支えられたグーグル検索の仕組みから離れていく可能性がある」とも分析している。

同社はAIモデルの開発を進めるとともに、検索エンジンやユーチューブ、Gメールなどの消費者向けサービスへのAI機能の組み込みを進めている。ただ、現時点では投資規模を正当化するほどの成果は得られておらず、主力の検索事業の売上高も予想を下回った。

また、保有する有価証券の評価損も利益を圧迫。87億ドルの損失を計上し、純利益を押し下げた。前年同期の評価益や、スペースX<SPCX>およびアンソロピック<ANT>と、後に判明した非上場企業への出資などを背景に4-6月期に計上した多額の利益から一転した。

一方、AI製品やクラウドサービスへの需要を測る重要な指標であるグーグル・クラウド部門は好調。ただ、AI投資の原資となる広告・検索事業には弱さが見られた。また、フリーキャッシュフロー(FCF)は2四半期連続の赤字となり、第3四半期は91億ドルの赤字だった。

同社は7月、今年の設備投資額が最大2050億ドルに達するとの見通しを示していた。前年の2倍を超える規模となる。AIには膨大な計算能力が必要であり、消費者や企業、社内の需要に対応するため、データセンターの建設を急いでいる。同社はここ数年、AI時代に対応するため検索エンジンの刷新を進めてきた。オープンAIやアンソロピックのチャットボットが普及する中、利用者が引き続きグーグルの検索サービスを利用するよう、AIが生成した回答を多くの検索結果に表示している。

この変化は、従来グーグル検索からの流入や広告収入に依存してきた企業にも大きな影響を及ぼしている。同社は長年蓄積してきた利用者情報を活用し、質問に対してより個人に最適化された回答を提供することで、AI競争での優位性を確立しようとしている。しかし、ここ数カ月はAIを活用したコーディングツールの開発でアンソロピックやオープンAIに後れを取っている。同社は最近、プログラミングやサイバーセキュリティなどの分野で優れた性能を持つとする「ジェミニ4」を発表したものの、社内には競合他社にまだ完全には追いついていないとの懸念もあるようだ。

(7-9月期・第3四半期)

・1株利益:2.12ドル(予想:2.99ドル)

・売上高:1275.8億ドル 25%増(予想:1279.3億ドル)

・売上高(TAC除く):1112.1億ドル 27%増(予想:1112.9億ドル)

グーグル・サービス:963.0億ドル 11%増(予想:984.0億ドル)

グーグル広告:820.1億ドル 11%増(予想:835.7億ドル)

グーグル検索・その他:633.5億ドル 12%増(予想:648.5億ドル)

ユーチューブ広告:112.1億ドル 9.2%増(予想:114.3億ドル)

グーグル・ネットワーク:74.6億ドル 1.4%増(予想:72.4億ドル)

グーグルのサブスクリプション・プラットフォーム・デバイス:142.9億ドル 11%増(予想:147.8億ドル)

グーグル・クラウド:307.1億ドル 約103%増(予想:291.0億ドル)

その他事業:3.72億ドル 8.1%増(予想:3.88億ドル)

・トラフィック獲得費用(TAC):163.7億ドル(予想:165.3億ドル)

・営業利益:405.8億ドル(予想:431.6億ドル)

・営業利益率:32.0%(予想:33.7%)

・設備投資:513.6億ドル(予想:557.8億ドル)

(通期見通し)

・設備投資:1950~2050億ドルを維持(予想:2022億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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