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【特集】【中国の視点】アジア開発銀、AIIBとの協力を一段強化へ


アジア開発銀行(ADB)の張文才・副総裁はこのほど、アジア太平洋地域の安定発展を維持するため、貧困人口の減少や気候変更への対応で大量の資金を投入する必要があると指摘。今後は「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」を含む多くの金融機関との協力が不可欠だと強調した。

副総裁は、ADBとAIIBやBRICS開発銀行の間で良好な協力関係を維持していると評価した。ADBとAIIBは、パキスタン、インド、バンクラデシュ、グルジアの4カ国で資金供給プロジェクトを共同で進めているほか、インドの都市交通整備などの分野でもBRICS開発銀行と協力していると指摘した。

中国の専門家は、アジア太平洋地域の経済発展がここ数年は加速しているものの、地域間の発展に格差が存在していると指摘。こうした格差を縮小させるため、ADBやAIIBなどによる多元的な協力関係を構築する必要があるとの見方を示した。

なお、張副総裁は、アジア太平洋地域の発展や資金供給を強化させるため、各国間で強固な信頼関係を築くことが前提条件だと強調。また、同地域の通信関連などのインフラ投資について、ADBやAIIBなど金融機関のほか、各国政府の資金投入も不可欠だと指摘した。ほかに、中長期計画の策定や執行力の確保、国・地域間の対話強化なども必要だとの見方を示した。
《AN》

 提供:フィスコ

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