市場ニュース

戻る
 

【通貨】ユーロ週間見通し:もみ合いか、リスク回避の円買い継続の可能性

ユーロ円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■強含み、米中貿易戦争を警戒したユーロ買いも

先週のユーロ・ドルは強含み。ドイツの3月ZEW景気期待指数やユーロ圏の3月PMI速報値の低下を受けてユーロ売りが一時優勢となったが、米連邦準備理事会(FRB)の年内利上げは3回のペースが維持されたことや、米中貿易戦争に対する警戒感が高まったことでユーロ買い・米ドル売りが活発となった。取引レンジ:1.2240ドル-1.2388ドル。

■下げ渋りか、米中貿易戦争への警戒高まる

今週のユーロ・ドルは下げ渋りか。米利上げペース加速への思惑はやや後退。また、トランプ政権の保護主義傾倒で米中貿易戦争への警戒も強まっており、ユーロ買い・米ドル売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。米長期金利は目先的に上げ渋る可能性があることも意識されそうだ。

予想レンジ:1.2250ドル-1.2500ドル

■米中貿易摩擦激化への警戒感で円買い強まる

先週のユーロ・円は弱含み。欧州中央銀行(ECB)関係者の「来年半ばの利上げに違和感ない」との発言を受けてユーロ買いが先行したが、米中貿易摩擦激化による貿易戦争突入への危機感からリスク回避の円買い・米ドル売りが活発となった関係でユーロの対円レートは一時129円を下回る場面があった。取引レンジ:128円95銭-131円72銭。

■もみ合いか、リスク回避の円買い継続の可能性

今週のユーロ・円はもみもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)は金融緩和策の早期縮小を検討しているとの思惑は消えていないことから、ユーロを押し上げる要因となりそうだ。ただ、米中貿易戦争への警戒でリスク回避的な円買いは継続する可能性があり、ユーロの対円レートは主に129円台でもみ合う状態が続く可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・27日:3月業況判断指数(予想:1.41、2月:1.48)

予想レンジ:128円50銭-130円50銭

《FA》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均