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【市況】7日の米国市場ダイジェスト:NYダウは545ドル高、中間選挙を終えて投資家心理が改善

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは545ドル高、中間選挙を終えて投資家心理が改善

米国株式相場は上昇。ダウ平均は545.29ドル高の26180.30、ナスダックは194.79ポイント高の7570.75で取引を終了した。注目の米中間選挙は大方の予想通り、共和党が上院の過半数議席を維持する一方で、民主党が下院を支配する結果となった。先行き不透明感が払拭されたほか、米中貿易摩擦を巡る協議進展への期待からハイテク株を中心に終日大幅上昇となった。セクター別では家庭用品・パーソナル用品を除いて全面高となり、特に小売やソフトウェア・サービスの上昇が目立った。

トランプ大統領から独占禁止法違反と批判を受けていたアマゾン(AMZN)は、中間選挙結果により批判が和らぐとの見方から上昇。米中貿易摩擦の解決期待も強まり、携帯端末のアップル(AAPL)や、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)が堅調推移。事務用品小売のオフィスデポ(ODP)は、決算内容が好感されたほか、通期見通しを引き上げ急騰。コロラド州の住民投票で石油・ガス採掘の規制案が拒否され、ノーブル・エナジー(NBL)やパイオニア・ナチュラルリソーシズ(PXD)など石油・ガス生産会社が上昇。一方で、化粧品メーカーのコティ(COTY)はサプライチェーンの混乱による業績懸念により急落。アパレルのマイケル・コース(KORS)は、売上高が予想を下振れ、大幅下落となった。

マーケット終了後に半導体のクアルコム(QCOM)が発表した7-9月期決算は、売上高、1株利益ともに予想を上振れた。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米政治不安後退でドル反発

7日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円14銭から113円61銭まで上昇し、113円59銭で引けた。米中間選挙通過で不透明感が払しょくされたこと、選挙結果はおおむね想定内であったこと、トランプ大統領がアジェンダ遂行において超党派で取り組む姿勢を明らかにしたことから、米国株式は強い動きを見せており、リスク選好の円売りが活発となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて金利先高観を受けたドル買いも観測された。

ユーロ・ドルは、1.1491ドルから1.1443ドルまで下落し、1.1436ドルで引けた。ユーロ・円は、130円15銭から129円65銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.3119ドルまで下落後、1.3167ドルまで戻した。ドル・スイスは、0.9959フランから1.0019フランまで上昇した。


■NY原油:続落で61.67ドル、原油在庫は予想を上回る増加

NY原油先物12月限は続落(NYMEX原油12月限終値:61.67 ↓0.54)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比-0.54ドルの61.67ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時61.20ドルまで下落した。米エネルギー情報局(EIA)が公表した資料によると、原油在庫は市場予想を大幅に上回る水準まで増加していたことが嫌気された。ガソリン在庫は減少予想に反して増加していた。石油輸出国機構(OPEC)は2019年における生産削減について議論すると報じられたが、これまでのところ、目立った反応はないようだ。米中間選挙を通過し、米国株式は強い動きを見せたが、株高は材料視されなかった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.54ドル +0.33ドル(+1.17%)
モルガン・スタンレー(MS) 46.61ドル +0.89ドル(+1.95%)
ゴールドマン・サックス(GS)231.28ドル +3.08ドル(+1.35%)
インテル(INTC) 48.72ドル +1.47ドル(+3.11%)
アップル(AAPL) 209.95ドル +6.18ドル(+3.03%)
アルファベット(GOOG) 1093.39ドル +37.58ドル(+3.56%)
フェイスブック(FB) 151.53ドル +1.59ドル(+1.06%)
キャタピラー(CAT) 135.10ドル +5.77ドル(+4.46%)
アルコア(AA) 36.83ドル +0.64ドル(+1.77%)
ウォルマート(WMT) 104.32ドル +0.99ドル(+0.96%)
スプリント(S) 6.38ドル +0.18ドル(+2.90%)

《SF》

 提供:フィスコ

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