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【市況】利食い優勢の中、市場の関心はマザーズ指数に集まる/オープニングコメント

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

 9日の日本株市場は、前日の大幅上昇に対する利益確定の流れが優勢になりそうだ。8日の米国市場はまちまちの展開だった。注目のFOMCでは政策金利が据え置かれたものの、経済活動の拡大継続や堅調な労働市場がインフレに寄与するとして利上げ方針の維持を示唆。想定内ではあるが、発表後には小動きとなっている。また、原油先物相場の下落や半導体大手のクアルコムが発表した決算が嫌気されたことも重石となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円安の22465円。円相場は1ドル114円台前半で推移している。

 決算がピークを迎えているほか、週末要因もあって日経平均は22500円を挟んだこう着といったところである。クアルコムは10-12月期の予想は売上高が45億-53億ドルで、市場コンセンサス(55億7千万ドル)に届かなかった。これが嫌気され、8%を超える下落となっており、ハイテク株は手掛けづらいところであろう。

 もっとも、昨日の400円を超える上昇局面においても、セクターをみると石油などエネルギー関連の他は、ややディフェンシブ系の上昇が目立ち、輸送用機器や電気機器の伸びの鈍さが目立っていた。そのため、米中間選挙のイベント通過によるアク抜けとはいかなかったようである。今回のFOMCでは経済見通しは公表されず、パウエル議長の記者会見も行われないため、想定内の結果として通過材料になりそうだ。

 前日の上昇に対する反動が意識される一方で、イベント通過による押し目拾いを意識したスタンスに徐々にシフトする流れが期待されるところ。来週末までは決算が続くが、決算を通過している銘柄などへは見直しの流れに向かわせることになりそうだ。順調なリバウンドをみせているマザーズ指数は節目の1000Ptに接近。足元でサンバイオ<4592>がけん引役となっているが、指数インパクトが大きくなる中で、今後もファンドの資金流入が継続しやすいところ。日経平均は22500円処での攻防が続くとみられる中で、市場の関心はマザーズ指数の1000Pt回復に集まりやすい。
《AK》

 提供:フィスコ

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