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【市況】19日の米国市場ダイジェスト:NYダウ38ドル高、FOMCを好感

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ38ドル高、FOMCを好感

米国株式相場は上昇。ダウ平均は38.46ドル高の26504.00、ナスダックは33.44ポイント高の7987.32で取引を終了した。朝方は、連邦公開市場委員会(FOMC)の発表を午後に控えて小動き。注目のFOMCでは、政策金利は据え置かれたものの、貿易摩擦を巡る先行き不透明感が指摘されたほか、声明文では政策金利の判断において「辛抱強くなる」との文言が削除された。当局者の約半数が利下げを支持していることも示された。利下げ期待からFOMC発表後に株価は上昇した。セクター別では、ヘルスケア機器・サービスや医薬品・バイオテクノロジーが上昇する一方で銀行や耐久消費財・アパレルが下落した。

グラフィックソフトのアドビ・システムズ(ADBE)は、決算内容が好感されたほか、複数アナリストが目標株価や投資判断を引き上げ上昇。医療保険のユナイテッドヘルス(UNH)は、ヘルスケアサービスのダビータ(DVA)の一部事業の買収を米連邦取引委員会(FTC)が認めるとの期待が強まり堅調推移。メディア大手のCBS(CBS)は、バイアコム(VIAB)への買収打診を計画していると伝わり買われた。一方で、米長期金利の低下で、バンクオブアメリカ(BAC)やJPモルガン(JPM)などの金融各社が売られた。

携帯端末のアップル(AAPL)が、主要サプライヤー各社に生産能力の15-30%を中国から東南アジアに移転するよう求めたことについて、一部アナリストはサプライチェーンの混乱やコスト上昇を招くほか、生産移転には2-3年を要するとの見方を示した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ドル弱含み、年内複数回の利下げ観測強まる

19日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円49銭から107円90銭まで下落し、108円10銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で市場の予想通り政策金利据え置きを決定した。FOMC声明では、次の行動決定に「辛抱強くなる」との文言が削除された。同時に発表されたスタッフ予測でも、8人のメンバーが年内1、2回の利下げを予想していることが明らかになり、また、パウエル議長が多くのメンバーが利下げの論拠が強まったと考えていることを明らかにすると、市場の利下げ観測が強まりドル売りに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは、1.1201ドルから1.1254ドルまで上昇し、1.1220ドルで引けた。ユーロ・円は、121円66銭まで上昇後、121円33銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.2581ドルから1.2674ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9980フランから0.9916フランまで下落した。


■NY原油:伸び悩みで53.97ドル、ポジション調整的な売りが入る

NY原油先物8月限は伸び悩み(NYMEX原油8月限終値:53.97 ↓0.14)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比-0.14ドルの53.97ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは53.50ドル-54.65ドル。原油在庫の減少を好感して買いが先行したが、米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の結果判明を控えてポジション調整的な売りも入った。ただ、FOMC会合で政策金利の据え置きが予想通り決定され、7月利下げの可能性が高まる結果となったことから、原油先物は通常取引終了後の時間外取引で54ドル台に戻した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.32ドル -0.30ドル(-1.05%)
モルガン・スタンレー(MS) 43.14ドル -0.20ドル(-0.46%)
ゴールドマン・サックス(GS)195.64ドル +0.66ドル(+0.34%)
インテル(INTC) 47.07ドル -0.30ドル(-0.63%)
アップル(AAPL) 197.87ドル -0.58ドル(-0.29%)
アルファベット(GOOG) 1102.33ドル -1.27ドル(-0.12%)
フェイスブック(FB) 187.48ドル -0.99ドル(-0.53%)
キャタピラー(CAT) 130.61ドル +0.28ドル(+0.21%)
アルコア(AA) 22.40ドル -0.14ドル(-0.62%)
ウォルマート(WMT) 109.62ドル -0.03ドル(-0.03%)
スプリント(S) 7.45ドル +0.22ドル(+3.04%)

《SF》

 提供:フィスコ

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