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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):郵船、エムスリー、昭電工

郵船 <日足> 「株探」多機能チャートより
■ワールド <3612>  2,481円  +40 円 (+1.6%)  本日終値
 ワールド<3612>が続伸。前週末25日の取引終了後、ブランドバッグに特化したサブスクリプション型レンタルサービスを展開するラクサス・テクノロジーズ(広島市中区)株式の62.5%を取得し子会社化すると発表しており、これが好材料視された。ワールドは近年、M&A戦略を加速させており、過去の出資企業などとのシナジーが期待されている。取得価額は約43億4200万円で、今後はリアルやネットを通じてラクサスのサービスを案内するほか、ラクサスの成長のために100億円規模の資金支援も計画している。

■ダイヘン <6622>  3,500円  +55 円 (+1.6%)  本日終値
 ダイヘン<6622>が続伸し年初来高値を更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が25日付で、投資判断「バイ」を継続し、目標株価を3600円から3800円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、溶接メカトロ部門は米中貿易摩擦の激化や中国景気の減速などが逆風となるが、半導体機器部門の底打ちで今期減益、来期増益転換の予想に変更はないと指摘。株価は今後、溶接メカトロ部門の悪材料出尽くしや半導体機器部門の業績回復ピッチ加速などで中期的に上昇余地があるとしている。

■ティーケーピー <3479>  4,930円  +75 円 (+1.5%)  本日終値
 ティーケーピー<3479>が反発。SMBC日興証券は25日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は6000円から6500円に見直した。第2四半期決算を受け、20年2月通期の連結営業利益を従来の72億円から74億円(会社予想76億700万円)、21年2月期の同利益予想を97億円から106億円に引き上げた。既存の貸会議室ビジネスの単価引き上げ、稼働率改善の施策に加え、日本リージャス、台湾リージャス買収によるレンタルオフィス事業の高成長も本格化すると予想。また、公募増資の実施による財務の健全化に加え、東証1部上場への道が開けたともみている。

■日本郵船 <9101>  2,008円  +25 円 (+1.3%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>などをはじめ海運株が総じて上昇、業種別値上がり率で東証1部33業種中2位となった。米中貿易問題への不透明感は根強いものの、直近に米中は閣僚級の協議を行い、USTR(米通商代表部)は複数の分野で進展がみられたことを明らかにしている。米中対立の構図が緩んでいることで中国景気減速に対する懸念もやや後退、グローバル物流を担う海運セクターにもリスク選好の資金を誘導する材料となった。なお、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数も前週末時点で続伸し、目先底入れの兆しをみせている。

■エムスリー <2413>  2,675円  +30 円 (+1.1%)  本日終値
 エムスリー<2413>は続伸。同社が25日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)の連結業績は売上収益が615億4500万円(前年同期比15.5%増)、営業利益が165億4900万円(同19.3%増)と2ケタの増収増益と好調。会社計画の中間期業績予想(600億円、150億円)も上回った。主力のメディカルプラットフォーム事業が好調なほか、海外事業も急成長している。この決算内容に対して、市場からは「ポジティブ」との見方が出ている。20年3月通期の連結営業利益は350億円(前期比13.6%増)で据え置かれたが、市場には360億円前後への増額修正観測が出ている。

■昭和電工 <4004>  3,065円  +20 円 (+0.7%)  本日終値
 昭和電工<4004>は4日続伸。きょう付けの化学工業日報で「電子機器向けの発光や受光素子、センサーなどに使われる赤外LEDチップの開発を加速させる」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、5Gの商用化や自動車を巡る「CASE」の技術潮流で高まる高性能化のニーズに対応し、商機を広げるのが狙いという。また、生体情報をモニタリングする生体センサーなどの新たな分野も開拓するとしており、業績への貢献が期待されている。

■フジテック <6406>  1,536円  +6 円 (+0.4%)  本日終値
 フジテック<6406>はしっかり。前週末25日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が830億円から850億円(前年同期比9.7%増)へ、営業利益が47億円から62億円(同49.7%増)へ、純利益が36億円から45億円(同14.4%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。中国における新設工事の増加と採算性の向上が売上高・利益を押し上げたとしている。

■三菱UFJ <8306>  566.4円  +1.5 円 (+0.3%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が値刻みこそ小幅ながら6日続伸と上値指向を継続。米国では長期金利の再び切り返す動きにあり、米10年債利回りは前週末終値ベースで1.794%まで上昇、これを背景にゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカなど大手銀行株が軒並み値を上げており、東京市場でも米国事業を手掛けるメガバンクなどに運用環境改善に対する期待から買いが先行した。

■荒川化学工業 <4968>  1,562円  -78 円 (-4.8%)  本日終値  東証1部 下落率8位
 荒川化学工業<4968>が大幅安で3日続落。25日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を820億円から730億円(前期比8.2%減)へ、営業利益を43億円から26億円(同27.0%減)へ、純利益を30億円から17億5000万円(同55.0%減)へ下方修正したことが嫌気された。電子部品向け材料などの需要が大きく減少していることに加えて、水素化石油樹脂の生産拠点を置くドイツのコンビナートが再度停止し、それに関連してコストが増加したことが要因としている。

■ゼンリン <9474>  1,870円  -52 円 (-2.7%)  本日終値
 ゼンリン<9474>は反落。25日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が278億円から268億円(前年同期比4.9%減)へ、営業損益が収支均衡から3億3000万円の赤字(前年同期7億3800万円の黒字)へ、最終損益が収支均衡から2億2000万円の赤字(同5億8700万円の黒字)へ下振れて着地したようだと発表しており、これを嫌気した売りが出ている。業績下振れは、マーケティングソリューションやオートモーティブ関連が減少したという。

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