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【通貨】今日の為替市場ポイント:米中関係のすみやかな改善は期待薄で円売り抑制も

米ドル/円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

5月29日のドル・円は、東京市場では107円72銭から107円09銭まで下落。欧米市場でドルは107円09銭から107円90銭まで反発し、107円81銭で取引終了。

本日6月1日のドル・円は、主に107円台後半で推移か。米中関係のすみやかな改善は期待できないことから、リスク選好的な円売りはやや抑制される可能性がある。

報道によると、トランプ米大統領は5月29日、「(香港国家安全法の制定について)香港の自治を損なう動きに関与すると米政府がみなす中国と香港の当局者、対抗措置を講じる方針である」と述べた。制裁の詳細については明らかにされていないが、米国務省は香港への渡航情報を見直すもようだ。また、米国政府は安全保障上のリスクがあると判断した中国からの外国人の入国を一時停止する方針であることも伝えた。

米国政府の方針に対して、中国側では「米国が香港の特別な地位を廃止しようとしていることについて、無謀で恣意的(中国紙・環球時報)」と伝えている。市場関係者などの間からは「国家安全法の制定によって、政治的な議論が幅広く抑制される可能性があるが、金融面では人材流出によって香港の国際金融ハブとしての役割は大幅に低下するのではないか?」との声が聞かれている。香港国家安全法が中国経済全般に与える影響については、さらなる点検が必要となりそうだ。

《CS》

 提供:フィスコ

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