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【注目】前週末23日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

SHIFT <日足> 「株探」多機能チャートより

■SHIFT <3697>  14,340円 (-1,750円、-10.9%)

 東証1部の下落率4位。SHIFT <3697> が続急落。22日の取引終了後、海外市場で70万株の公募増資と丹下大社長による53万株の株式売り出しを発表しており、これが嫌気された。新株発行が発行済み株式数の約4%に及ぶことから株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かった。発行価格は1万4642円。約98億円の調達資金については、借入金の返済や運転資金などに充てるという。

■モバファク <3912>  1,041円 (-99円、-8.7%)

 東証1部の下落率6位。モバイルファクトリー <3912> が大幅4日続落。23日午後0時15分ごろ、20年12月期連結業績について、売上高を32億9500万円~35億4600万円から28億1900万円(前期比11.6%減)へ、営業利益を10億400万円~13億300万円から8億1400万円(同26.7%減)へ下方修正したことが嫌気された。消費者の鉄道を中心とした移動に対する抵抗感が残っていることに加えて、夏に先行版をリリースした「駅メモ! Our Rails」で想定した追加投資環境が整わない状況が続いていること受けて、各サービスのKPI改善を優先するとともに、駅トークンの販売を21年12月期へ延期する方針とし、業績予想を見直したという。なお、同時に発表した第3四半期累計(1-9月)決算は、売上高20億9300万円(前年同期比12.7%減)、営業利益6億2800万円(同23.1%減)だった。

■エステー <4951>  1,916円 (-128円、-6.3%)

 エステー <4951> が大幅3日続落。22日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を485億円から495億円(前期比4.1%増)へ、営業利益を31億円から34億円(同0.8%増)へ、純利益を20億円から23億円(同1.7%増)へ上方修正したが、営業利益で40億円前後を見込んでいた市場予想を下回ることから、売り優勢となったようだ。上方修正は、新型コロナウイルス感染症拡大による巣ごもり需要と衛生意識の高まりから、衣替え時に使用する防虫剤やハンドケア(手袋)が好調に推移した。また、返品や製造コストの削減に取り組んだほか、上期において感染防止のため在宅勤務の推進やセールス活動の自粛により、活動経費などが抑制されたことなども利益押し上げに寄与した。

■オイシックス <3182>  3,300円 (-210円、-6.0%)

 オイシックス・ラ・大地 <3182> が大幅3日続落。22日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を780億円から900億円(前期比26.7%増)へ、営業利益を30億円から50億円(同2.0倍)へ、純利益を12億円から25億円(同3.2倍)へ上方修正し、朝高スタートしたが、その後は材料出尽くし感からの利益確定売りもあり、冴えない展開。新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言に伴う外出自粛要請などの影響により、第1四半期を中心に食材宅配サービスの需要が急激に高まり、国内宅配事業の定期会員数およびARPU(月間購買単価)が順調に伸長したことが要因。また、ARPU上昇による物流・配送効率の良化などに伴う利益率の向上も寄与する見通しだ。

■ベネ・ワン <2412>  2,724円 (-96円、-3.4%)

 ベネフィット・ワン <2412> が3日続落。22日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4-9月)連結業績について、売上高が169億7000万円から171億8000万円(前年同期比4.3%減)へ、営業利益が33億3000万円から44億5000万円(同18.3%増)へ、純利益が23億円から30億7000万円(同17.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したが、株価は10月21日に年初来高値を更新するなど上昇基調にあったことから、材料出尽くし感から利益確定売りが出たようだ。新型コロナウイルス感染症の影響による外出自粛が夏季行楽シーズンにまで及んだことで、福利厚生事業において宿泊やレジャーメニューの利用が減少し、補助金支出が減少したことに加えて、各事業における新型コロナウイルス感染症の影響見積もりが保守的であったことなどが要因としている。

■東エレク <8035>  28,450円 (-800円、-2.7%)

 東京エレクトロン <8035> 、レーザーテック <6920> など半導体製造装置関連株が売られた。前日22日に半導体メーカー世界首位のインテルが決算を発表、7-9月期は最終利益が前年同期比29%減と大幅減益となったことを受け、同社株は時間外取引で大きく売られた。新型コロナウイルスの感染拡大のなかも、企業のテレワーク導入加速などでデータセンター増設需要が発現し、インテルが生産するCPUの売り上げにも追い風が吹いていたが、7-9月期は前年同期比減収だったことで失望売りがかさんだとみられている。この流れが東京市場にも波及し、半導体製造装置メーカーの株価にはネガティブに働いた。

■日本ペHD <4612>  9,700円 (-200円、-2.0%)

 日本ペイントホールディングス <4612> が4日続落。22日の取引終了後、19年12月末の実施を最後に株主優待制度を廃止すると発表しており、これが嫌気された。近年のIR・広報活動における情報発信の強化や情報開示の充実により、株主・投資家の理解が深まっていることや、トータル・シェアホルダー・リターン(TSR)をベースとした株主還元が充実してきたことなどから、当初の導入目的を概ね達成したと判断したという。

※23日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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