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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):エスプール、オービック、SBG

エスプール <日足> 「株探」多機能チャートより
■エスプール <2471>  850円  +94 円 (+12.4%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 エスプール<2471>は急伸し一時、前日比119円(15.7%)高の875円に買われた。13日の取引終了後に発表した21年11月期連結業績予想で、売上高248億円(前期比18.0%増)、営業利益25億円(同12.2%増)、純利益16億3500万円(同3.5%増)と2ケタ増で連続営業最高益更新を見込み、年間配当を前期比80銭増の4円10銭と連続増配を予定していることが好感された。主力の人材アウトソーシングで需要が堅調なコールセンター業務を中心に着実な成長を見込むほか、ロジスティクスアウトソーシングでは巣ごもり消費を追い風にEC通販サービスの更なる拡大を目指すという。また、障害者雇用支援では、法定雇用率の引き上げによる需要拡大が見込まれるほか、関西への進出も貢献する見通しだ。なお、20年11月期決算は、売上高210億900万円(前の期比19.9%増)、営業利益22億2800万円(同38.9%増)、純利益15億8000万円(同46.0%増)だった。同時に、25年11月期を最終年度とする中期経営計画を発表。最終年度に売上高410億円、営業利益50億円を目指すとしたことも、意欲的な中計と評価されたようだ。

■パルHD <2726>  1,360円  +123 円 (+9.9%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 パルグループホールディングス<2726>が4連騰。13日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算は、売上高770億5900万円(前年同期比22.7%減)、営業利益14億5000万円(同81.9%減)、最終利益5億9200万円(同90.8%減)と大幅減益となったものの、9~11月期では29.2%営業増益となったことに加えて、通期計画の営業損益予想を上回って着地したことが好感された。前年春の緊急事態宣言を受けた店舗の臨時休業並びに時間短縮営業による影響が大きく、累計業績は大幅減収減益を余儀なくされたが、9~11月期はコロナ禍がやや落ち着いたことで販売環境が好転したことに加えて、EC売り上げが計画を上回ったことが寄与した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高1047億8000万円(前期比20.7%減)、営業損益6億1000万円の赤字(前期90億6700万円の黒字)、最終損益12億2000万円の赤字(同70億2800万円の黒字)の従来見通しを据え置いている。

■吉野家ホールディングス <9861>  2,039円  +127 円 (+6.6%)  本日終値
 吉野家ホールディングス<9861>が大幅反発。13日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算は、売上高1268億8200万円(前年同期比20.6%減)、営業損益53億3600万円の赤字(前年同期28億9000万円の黒字)、最終損益54億9900万円の赤字(同17億7400万円の黒字)と大幅な営業赤字となったものの、9~11月期では営業利益は6億3400万円の黒字転換となっており、足もとの業績回復傾向を好感した買いが入った。新型コロナウイルス感染症の拡大影響に伴い、牛丼店「吉野家」やうどん店「はなまるうどん」で店舗の休業・営業時間の短縮を実施したことから赤字に転落した。ただ、持ち帰り商品の拡充などで売上高は回復傾向にあることに加えて、賃料減額交渉や管理可能経費の削減などグループ全体で構造改革に取り組みコスト削減を進めたことが9~11月期の黒字転換に貢献した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高1723億円(前期比20.3%減)、営業損益87億円の赤字(前期39億2600万円の黒字)、最終損益90億円の赤字(同7億1300万円の黒字)の従来見通しを据え置いている。

■イリソ電子工業 <6908>  4,675円  +250 円 (+5.7%)  本日終値
 イリソ電子工業<6908>が大幅続伸。SMBC日興証券が13日付で、投資評価を新規「1」、目標株価7000円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、投資評価を「1」とした理由について、ADASやxEVのパワートレインといった高成長分野のコネクターに強みを持っており、自動運転化や世界的なxEV化を後押しする政策が打ち出されるなか、自動車生産台数の成長率を上回る成長が期待できることや、株価は過去、在庫循環と高い連動性を示してきており、その法則性から考えると今が循環の底であり、エントリーポイントとして適していると判断したことを挙げている。また今後、四半期ベースで増収に転じれば、株価には大きなアップサイドが生まれる可能性があると見込んでいる。

■オービック <4684>  22,170円  +990 円 (+4.7%)  本日終値
 オービック<4684>が続伸。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2020年4~12月期連結営業利益は前年同期比1割増の360億円程度だったようだ」と報じられており、同期間として17年連続の最高益となったとの観測が好材料視されたようだ。記事によると、主力の統合基幹業務システムで採算の良いクラウド契約が伸びたとしている。また、21年3月期の期末配当予想を25円引き上げ前年同期比15円増の105円とする公算が大きいと報じられたことも好感された。記事に対して会社側は「当社が発表したものではない。業績については現在集計中だが、概ね報道された内容に近い数字を見込んでいる。配当については増配の可能性を現在検討中だが、報道された数値は機関決定したものではない」とコメントしている。なお、決算発表は1月26日を予定している。

■MTG <7806>  1,233円  +53 円 (+4.5%)  本日終値
 MTG<7806>が高い。SMBC日興証券は13日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は1500円に設定した。同社は主力ブランド「SIXPAD」など健康・美容・衛生関連機器や製品を開発・販売するファブレスメーカー。20年9月期は、コロナ禍で(1)巣ごもり需要やEC化シフトの恩恵を受けた(2)B to B to C向けにマルチチャネル化が進捗した(3)懸案の海外・店舗事業の下げ止まりが確認できた――と指摘。ブランディング戦略に磨きをかけ、社内の管理体制の徹底によって攻守備えた力強い成長が実現するとみている。21年9月期連結営業利益は22億円(会社計画14億円)と増額修正を予想している。

■エービーシー・マート <2670>  5,720円  +230 円 (+4.2%)  本日終値
 エービーシー・マート<2670>が急反発、一時340円高の5830円まで買われる場面があった。株価は5日移動平均線と75日移動平均線が収れんする5600円近辺を起点に上放れる兆しをみせている。同社が13日取引終了後に発表した21年2月期第3四半期(20年3~11月)決算は営業利益が前年同期比56%減の148億6700万円と大幅減少となったが、コロナ禍での業績低迷は織り込み済みで、買い戻しを誘った。同社の四半期ごとの営業利益の推移をみると、3~5月期が91%減、3~8月期が66%減、そして3~11月期が56%減と徐々に改善傾向にあることがポジティブ評価されている。株式需給面でも買い残が枯れ切った状態にあることで戻り売り圧力は弱い。

■イオンFS <8570>  1,365円  +39 円 (+2.9%)  本日終値
 イオンフィナンシャルサービス<8570>が6日続伸。13日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を4600億円から4700億円へ、営業利益を100億~200億円から270億~330億円へ、最終利益を50億~100億円から110億~140億円へ上方修正したことが好感された。第2四半期以降にショッピング取扱高や個品割賦の取扱高が改善したほか、住宅ローンをはじめとする債権残高にも回復の兆しがみられることが要因。また、企業や個人に対する給付金の支給などで雇用環境や所得水準の悪化ペースが緩和しつつあり、信用リスクが低減したことで下期以降の貸倒関連費用の追加的な発生が抑制できていることも寄与する。なお、同時に発表した第3四半期累計(3~11月)決算は、前期が決算期変更に伴う変則決算だったため前年同期比較はないものの、売上高3615億5700万円、営業利益248億5200万円、最終利益100億5300万円だった。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,569円  +244 円 (+2.9%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が3連騰と強さを発揮。市場では「中国電子商取引最大手のアリババ集団の投資禁止対象になるとの思惑が株価のネガティブ材料として警戒されていたが、直近ウォール・ストリート・ジャーナルが米政府が禁止対象に追加しない方針と報じたことが買い材料になった。また、ここ全体相場が予想以上に強く、日経平均先物を絡めたインデックス買いも同社の株高を後押ししている」(中堅証券ストラテジスト)という。

■サカタのタネ <1377>  3,810円  +90 円 (+2.4%)  本日終値
 サカタのタネ<1377>が続伸。13日の取引終了後、21年5月期の連結業績予想について、売上高を617億円から648億円(前期比5.1%増)へ、営業利益を60億円から72億円(同3.8%減)へ、純利益を44億円から56億円(同8.1%減)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、花種子はイベントや観光関連の装飾用、植栽用の需要が減少したものの、春の第1波によるマイナス影響からの市場回復が早かったことや家庭園芸への需要増加で、減少幅が想定よりも小幅にとどまったことが要因。また、上期の野菜種子や資材で、新型コロナウイルス感染症のマイナス影響が軽微だった一方、家庭園芸の需要増などプラスの影響があったとしている。なお、同時に発表した第2四半期累計(6~11月)決算は、売上高315億2400万円(前年同期比10.0%増)、営業利益56億4000万円(同46.9%増)、純利益43億2000万円(同39.5%増)だった。

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