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【注目】前週末19日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ファストリ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ファストリ <9983>  91,020円 (-5,910円、-6.1%)

 東証1部の下落率5位。ファーストリテイリング <9983> が急反落。19日、日銀が金融政策の修正を発表し、原則年6兆円としていた上場投資信託(ETF)の買い入れの目安を撤廃した。ETF買い入れ姿勢を柔軟化するものだが、同時に「今後、指数構成銘柄が最も多いTOPIXに連動するもののみを買い入れる」と発表。日経平均連動型のETFは対象から外れることになり、日経平均寄与度の高いファストリに売りが膨らんだ。市場では、6兆円の買い入れ目安の撤廃は事前に織り込んでいたが、TOPIX連動のみとする方針は予想されておらず、ファストリにとってネガティブサプライズとなった。また、日経平均株価の寄与度の高いソフトバンクグループ <9984> や東京エレクトロン <8035> 、ファナック <6954> なども軟調な値動きとなった。

■東エレク <8035>  42,130円 (-1,120円、-2.6%)

 東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> 、レーザーテック <6920> など半導体製造装置メーカーや、SUMCO <3436> など半導体シリコンウエハーメーカー、車載マイコン大手のルネサスエレクトロニクス <6723> など半導体関連株が総じて売られる展開となった。前日18日の米国株市場では米10年債利回りが急上昇し1.7%台に突入、これを受けてハイテクセクターに再び逆風が強まる展開となった。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は4%を超える急落となり、これを引き継ぐ形で東京市場でも同関連セクターに幅広く売りが及んだ。

■SBG <9984>  9,969円 (-251円、-2.5%)

 ソフトバンクグループ <9984> が3日続落。前日18日の米国株市場では長期金利の上昇を背景にハイテク株中心に売りがかさみ、ナスダック総合指数が400ポイントを超える大幅安となった。同社は米国の主力ハイテク株への投資に積極的なほか、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を通じて出資した未公開企業のIPOなどで利益を確保し業績拡大に反映させている。そのためナスダック総合指数との株価連動性が高く、前日の米株市場の動きが足もとの株価にネガティブに働いた。

■国際石開帝石 <1605>  796円 (-16円、-2.0%)

 国際石油開発帝石 <1605> や石油資源開発 <1662> といった石油関連株が安い。18日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の4月限が前日比4.60ドル安の1バレル=60.00ドルに大幅下落。新型コロナウイルスの変異種が欧州で猛威を振るっており、感染者数の増加による経済への影響で原油需要が押し下げられることへの懸念が強まった。WTI価格は60ドル割れが懸念されるなか、国際石開帝石などへの売りが優勢となった。

※19日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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