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【特集】山岡和雅が大胆予想!アフターコロナの為替市場と仮想通貨(前編) <GW特集>

山岡和雅(minkabu PRESS 外国為替担当編集長)

◆コロナリスク警戒の後退は円安に作用するか

 東京、大阪など4都府県に緊急事態宣言が発令されるなど、新型コロナウイルスの感染拡大は依然として深刻です。世界的に見ても、今月に入って世界での1日当たりの新規感染者数や週間ベースでの新規感染者数がともに過去最多を更新。感染力の強い変異型が猛威を振るう中で、状況が深刻化しています。

 もっとも一部の国では感染者数が抑えられつつあります。累計の感染者数が3200万人を超え、死亡者数も57万人超えと、ともに2位以下に差を付けて世界最悪となっている米国ですが、このところの新規感染者数はピークの5分の1程度まで抑えられてきています。死亡者数で第5位、累計の新規感染者数では直近いくつかの国に抜かれたとはいえ、長くトップ5に入っており、現時点でも第7位と人口比で考えると状況がかなり深刻であった英国に至っては、ピーク時の20分の1以下にまで抑えられています。

 こうした流れは相場にも大きな影響を与えており、2021年に入って米ドルと英ポンドは他の通貨に対して上昇。ドル円は昨年パンデミックの振幅を経て、3月に111円71銭を付けた後、じりじりと値を落とし、今年初めに102円59銭を付けていましたが、その後一気に上昇し、3月末に110円97銭まで上値を伸ばす展開を見せました。ポンド円も年初の140円割れから4月に入って153円台まで上値を伸ばしています。

 このような状況を踏まえて、今後の相場見通しについてみていきましょう。

 ワクチン接種が先行した米ドルや英ポンドに対する買いは、4月に入って落ち着いてきています。代わってユーロなどに対する買いが目立つ展開に。ユーロ圏はワクチン接種の遅れが目立ち、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化。フランスで4月初めから3度目となるかなり厳しいロックダウンを実施、ドイツもロックダウンの延長を行うなど、現時点では厳しい状況となっています。しかし、今後の大規模なワクチン供給契約が発表されるなど、状況の改善が期待されています。日本でも連休以降のワクチン供給ペースの拡大が報じられており、先行している英米にようやく追いついていくという期待が広がっています。

 ユーロ圏も日本も、接種会場や人員などの問題もあり、どこまで接種拡大が進むかは微妙です。また、効果が目に見えて広がるにはそれなりの時間が必要ですが、相場は期待感で変化します。今後はすでにワクチン接種が進んだ英米以上に、ユーロ圏や日本に対する期待感が相場に影響していくとみられます。

 ただ、ここで気を付けたいのが、期待感の広がりはユーロやポンドに対しては買い材料ですが、円に関しては円高よりも円安に働く可能性があるということ。リスク回避通貨として世界的な新型コロナウイルスの感染拡大が円高に作用してきた経緯があるだけに、先進国を中心としたリスク警戒感の後退は円安に作用してくると期待されます。

 そうした意味では、ユーロ高、円安が今後の動きとして期待されるところです。ドルやポンドはワクチン接種関連の材料では、ユーロに対しては売り、円に対しては買いが基本路線となりそうです。

 もっとも米国に関しては、今後の追加経済対策への期待が見られることや、米株式市場の堅調な動き、米長期債利回り上昇を受けた投資機会の拡大、第3四半期以降のテーパリングへの期待感などがドル買いを誘う可能性があります。

 今後の不透明感もあり、政府・FRBともに当面の慎重姿勢を維持している米国ですが、雇用情勢や景況感の改善などから景気回復の動きは本格化しています。早ければ6月のFOMC、本命としては8月末のジャクソンホールでのシンポジウムあたりで、テーパリング(量的緩和の段階的縮小)に向けた姿勢が示される可能性があります。こうした流れは数カ月前からのドル買いにつながりますので、1-3月のドル高、4月の調整を経て、5月以降は再びドル高が強まる可能性が十分にあります。

 こうした状況を踏まえ、4大通貨ではユーロ高、ドル高、円安、ポンドが不透明という流れを予想しています。 (後編につづく


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