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【注目】前週末11日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

アイモバイル <日足> 「株探」多機能チャートより

■アイモバイル <6535>  1,666円 (+300円、+22.0%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。アイモバイル <6535> がストップ高。10日の取引終了後、21年7月期の配当予想について、期末一括配当を30円から100円へ増額すると発表しており、これが好感されたようだ。今年10月に上場5周年を迎えることを記念して、記念配当70円を上乗せする。あわせて、第3四半期累計(20年8月-21年4月)の決算を発表し、売上高は141億9600万円(前年同期比18.2%増)、営業利益は29億9800万円(同49.9%増)と大幅な増収増益で着地した。主力のふるさと納税サイト「ふるなび」の会員数や寄付件数が増加したほか、利益率の大きい案件が貢献したインターネット広告事業も好調だった。

■エムアップ <3661>  3,155円 (+383円、+13.8%)

 東証1部の上昇率2位。エムアップホールディングス <3661> が大幅高で3日続伸。SBI証券が10日付で投資判断を新規に「買い」とし、目標株価を4650円に設定したことが好材料視されたようだ。同証券では、ライブ・エンターテインメント市場はコロナ禍で大きな打撃を受けたが、ニーズに変化はなく、コロナ終息後には高い成長力を取り戻すことが期待できると指摘。21年3月期は、コロナ禍でライブ・エンターテインメント市場が大打撃を受けたなかで、環境変化に対する高い適応力を示し過去最高益を更新したが、22年3期は先行投資を行ってきた電子チケット事業、VR事業の黒字転換が見込まれるとしている。また、さまざまな新サービスが立ち上がってくる予定で、利益成長加速のステージに入ってきたと予想している。

■Jティッシュ <7774>  803円 (+94円、+13.3%) 一時ストップ高

 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング <7774> [JQG]が大幅高で6日続伸し年初来高値を更新した。11日付で自家培養口腔粘膜上皮「オキュラル」の製造販売承認を取得したと発表し、これが好感された。「オキュラル」は、角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的とした製品で、同疾患に対する口腔粘膜上皮細胞を用いた再生医療等製品としては世界初となる。患者自身の口腔粘膜組織を採取し、分離した細胞を培養して作製するヒト(自己)口腔粘膜由来上皮細胞シートで、患者の眼表面に同品を移植することで、患者自身の口腔粘膜上皮細胞が生着・上皮化し、欠損した角膜上皮を修復することを目的としているという。なお、22年3月期業績への影響は、織り込み済みとしている。

■神島化 <4026>  1,779円 (+174円、+10.8%)

 神島化学工業 <4026> [東証2]が3連騰し、年初来高値を更新した。10日の取引終了後に発表した22年4月期単独業績予想で、売上高210億円(前期比6.1%増)、営業利益18億5000万円(同22.7%増)、純利益11億円(同1.0%増)を見込み、年間配当は前期比6円増の36円を予定していることが好感された。主力の建材事業で、住宅向け軒天ボードなど高級化路線を推進するほか、非住宅向けで好調な都市型ビル需要の取り込みを図るもよう。また、製造部門での原価低減や生産性の向上により合理化を進める方針だ。なお、21年4月期決算は、売上高197億8400万円(前の期比6.7%減)、営業利益15億700万円(同62.5%増)、純利益10億8800万円(同81.2%増)だった。同時に、11日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で上限を14万8000株(発行済み株数の1.62%)、または2億3754万円とする自社株を取得すると発表しており、これも好材料視された。

■F-ブレイン <3927>  887円 (+78円、+9.6%)

 フーバーブレイン <3927> [東証M]が急反発。10日の取引終了後、5月度の月次売上高速報を発表しており、前年同月比66.4%増となったことが好感されたようだ。4月にIT人材派遣を手掛ける企業を完全子会社化したことが寄与したようだ。

■ラクスル <4384>  5,240円 (+435円、+9.1%)

 東証1部の上昇率4位。ラクスル <4384> が続急伸。10日の取引終了後、21年7月期の単独業績予想について、売上高を270億~280億円から296億5000万~301億5000万円(前期比37.9~40.3%増)へ、営業損益を1億5000万円の赤字~5000万円の黒字から1億1000万~1億9000万円の黒字(前期2億4400万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。新規顧客の増加や放映案件の大型化によりノバセル事業の成長が加速したことや、ラクスル事業で封筒やダイレクトメールなどの在宅需要を取り込む商材や、新規商材のノベルティが寄与した。なお、同時に発表した第3四半期累計(20年8月-21年4月)決算は、売上高223億2100万円(前年同期比34.5%増)、営業利益5億1900万円(前年同期4億3400万円の赤字)だった。

■SREHD <2980>  6,670円 (+520円、+8.5%)

 東証1部の上昇率7位。SREホールディングス <2980> が続急伸し年初来高値を更新。SMBC日興証券が10日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を7700円から7900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。AIC&C事業における拡販体制拡張及びサービス拡充に伴う売り上げ成長や先行投資によるコスト増、不動産テック事業におけるAIFLATの案件規模拡大による売却単価の上昇などを織り込み、22年3月期営業利益予想を13億4300万円から14億円へ、23年3月期を同18億900万円から16億9000万円へ修正。また24年3月期を同21億2000万円と予想している。

■夢みつけ隊 <2673>  187円 (+12円、+6.9%)

 夢みつけ隊 <2673> [JQ]が急反発。東京証券取引所が11日売買分から、信用取引による新規の売付け及び買付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を解除したと発表しており、売買の自由度が増すとの見方から買いが入った。また、日本証券金融も11日付で貸借取引銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表している。

■ノムラシス <3940>  315円 (+20円、+6.8%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率9位。ノムラシステムコーポレーション <3940> が大幅高で4日続伸。同社は11日、「日本最大の放送局 グループ企業」への新基幹システム導入プロジェクトで後続案件を受注したと発表しており、これが材料視されたようだ。同プロジェクトは昨年11月に開始された約2年にわたる長期プロジェクトで、同社では今後もプロジェクトの進捗や案件獲得状況などを適宜発表するとしている。

■ツナグGHD <6551>  400円 (+21円、+5.5%)

 ツナググループ・ホールディングス <6551> が急反発。11日午前11時ごろ、国内外の外国人就職支援を展開する子会社ツナググループ・マーケティングが、外国人人材データベースを運営するグローバルトラストネットワークス(GTN、東京都豊島区)と業務提携したと発表しており、これが好材料視された。GTNは外国人に特化した家賃債務保証をはじめ、モバイル通信、生活サポート、部屋探し、クレジットカードなどのサービスを展開。今回の提携により、GTNが開発した日本での就職を目指す外国人人材データベース「Dr.ASUKA」を活用し、ツナググループへ優秀な外国人材の送客が可能となり、外国人雇用を考える企業と日本での就職を希望する外国人とのマッチングを強化するとしている。

■テリロジー <3356>  558円 (+24円、+4.5%)

 テリロジー <3356> [JQ]が大幅続伸。同社は11日、子会社がデータマーケティング支援などを手掛ける米ADARA(アダラ)とインバウンド分野におけるデジタルマーケティング支援強化で業務提携すると発表しており、これが材料視されたようだ。同業務提携に伴い、テリロジー子会社はアダラが展開する旅行者データを活用した広告配信サービスや購買行動分析ツールの販売代理店契約を締結し、自治体や官公庁、観光事業者などへサービス提供する。

■トビラシステ <4441>  1,389円 (+49円、+3.7%)

 トビラシステムズ <4441> が大幅高で3日ぶりに反発。10日の取引終了後に発表した第2四半期累計(20年11月-21年4月)単独決算が、売上高6億9300万円(前年同期比17.6%増)、営業利益2億8600万円(同18.1%増)、純利益1億9700万円(同32.5%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。主力の迷惑情報フィルタ事業がモバイル向け中心に成長し、業績を牽引した。また、企業規模の拡大に伴う管理コストの増加はあったものの、製品開発を優先し研究開発費が一時的に減少したことも寄与した。なお、21年10月期通期業績予想は、売上高14億1000万円(前期比14.2%増)、営業利益5億1700万円(同3.7%増)、純利益3億5200万円(同9.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■酒井重 <6358>  2,561円 (+86円、+3.5%)

 酒井重工業 <6358> が3日ぶり大幅反発。11日午後1時ごろに自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視されたようだ。上限を13万株(発行済み株数の3.00%)、または5億円としており、取得期間は6月14日から12月30日まで。

■自律制御シ研 <6232>  2,422円 (+80円、+3.4%)

 自律制御システム研究所 <6232> [東証M]が大幅続伸。11日、商船三井 <9104> が運航する石炭運搬船の船倉(ホールド)内における国産ドローンによる自律飛行点検の実証実験に成功したと発表しており、これが好材料視された。石炭運搬船には、貨物である石炭を入れるための広い船倉があり、この高さは底面から20メートルに及ぶ船もあることから、人がアクセス困難な高い場所の点検は一つの課題だった。今回行われた実証実験では、船倉が閉鎖された、暗所状態かつGNSS電波が届かない場所を、レーザーを照射することにより自己位置推定を行うLiDAR SLAM(ライダースラム)技術を実装した国産ドローンACSL-PF2を用いて自律飛行させることに成功。あわせて、ドローンとパイロットのモニタリング端末を光ファイバーケーブルによって有線接続することで、電波干渉が生じやすく、無線通信に適さない環境である船倉内でも安全な自律飛行を可能としたという。

※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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