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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 先行きのNT倍率の上昇を想定したポジション取りも


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 28730 -80 (-0.27%)
TOPIX先物 1938.5 -5.5 (-0.28%)
シカゴ先物 28720 -90
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 23日の米国市場ではNYダウ、S&P500が下落する一方で、ナスダックは上昇。前日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言でのハト派発言を受けて早期利上げ観測が後退するなか、買い先行で始まった。しかし、買い一巡後は景気敏感株を中心に利益確定の動きを見せており、NYダウ、S&P500は下落に転じている。一方、ナスダックはテスラ<TSLA>やフェイスブック A<FB>、ネットフリックス<NFLX>など大型テック株の一角が買われたほか、半導体株への物色が強まったことから、連日で史上最高値を更新。S&P業種別指数は自動車・自動車部品、銀行、半導体・同製造装置が上昇する一方で、公益事業、商業サービス・用品、食品・飲料・タバコが下落。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比90円安の2万8720円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比変わらずの2万8810円で始まると、寄り付きを高値に軟化し、こう着感の強い値動きから概ね2万8670円~2万8780円辺りでの推移が続き、2万8730円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、売り先行で始まることになりそうだ。米国では景気敏感株からハイテク株へのローテーションの動きを見せており、これが日本市場においても指数インパクトの大きい値がさハイテク株への下支えにつながり、底堅さは意識されやすい。ただし、米国預託証券(ADR)市場ではファーストリテイリング <9983> やエーザイ <4523> が弱い値動きだったことから、日経平均株価の重荷となる可能性がある。

 そのため、ハイテク株へのローテーションの動きから2万9000円を意識しつつも、5日移動平均線と25日線が位置する2万8650円~2万8810円辺りでの保ち合いといったところか。また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.81倍とボトム圏からの反発を見せた。ただし、ファーストリテイリングの弱い値動きに対して、円安基調からトヨタ自動車 <7203> などTOPIX型の物色が見込まれるため、一段の上昇は期待しづらい。

 トレードとしては、早期利上げ観測が後退したことで米国でローテーションの動きが続く可能性もあるため、NT倍率の低下局面においては、先行きのNT倍率の上昇を想定したポジション取りで対応か。また、こう着感の強い値動きの中では、スプレッドを狙ったスタンスに向かいやすい。なお、VIX指数は16.32に低下しており、一時14.86まで低下する場面も見られている。

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