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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ヘッジファンドなどの売り仕掛けには注意が必要か


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 27500 -410 (-1.46%)
TOPIX先物 1912.0 -22.0 (-1.13%)
シカゴ先物 27590 -320
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 27日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。新型コロナウイルスのインド型(デルタ株)の感染拡大を受けて、米保健当局がワクチン接種後も屋内でのマスク着用を推奨する方針と報じられ、景気回復への期待感が後退。中国による大手IT企業への規制強化が警戒され、香港ハンセン指数が大幅に下落したことも重荷となり、決算が本格化する主力ハイテク株などが持ち高調整の売りに押された。S&P500業種別指数は公益事業、不動産、ヘルスケア機器・サービスが上昇する一方で、運輸、自動車・自動車部品、半導体・同製造装置が下落。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比320円安の2万7590円で取引を終えた。シカゴ先物のナイトセッションは、香港ハンセン指数の下落に加え、東京都の新型コロナ新規感染者数が最多と伝わったことが嫌気され、日中比250円安の2万7660円で始まった。その後、2万7840円まで下げ幅を縮める場面もあったが、米国市場の取引開始後は再び軟化し、一時2万7350円まで売られている。引けにかけて買い戻され、2万7500円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せし、ギャップダウンで始まろう。米国市場では大型テック株が売られ、前日の決算発表後に時間外で強い動きを見せていたテスラ<TSLA>も売られている。米国株は最高値圏で推移していることもあり利益確定の範囲内ではあるが、調整基調が続く東京市場では、ショートの動きが再び強まりやすい需給状況である。日経225先物は下げ幅を縮めたとはいえ一時2万7350円まで売られており、2万7500円辺りでの攻防を見せつつも、上値の重さが意識される局面ではヘッジファンドなどの売り仕掛けには注意が必要か。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.43倍で終えており、引き続きボトム圏での推移だった。14.40倍辺りでは下げ渋りを見せていたが、ギャップダウンでインパクトの大きい値がさ株が指数を押し下げる格好となるため、レンジを切り下げてくる可能性も。なお、VIX指数は19.36に上昇し、75日移動平均線を上回ってきた。水準としてはボトム圏ではあるものの、神経質にさせやすく戻り売りスタンスになりそうだ。

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