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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~東エレクの決算内容を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすい~

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:東エレクの決算内容を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすい
■富士フイルム、22/3上方修正 営業利益2000億円←1800億円
■前場の注目材料:雨量、西日本豪雨超す、広島・福岡・佐賀など


■東エレクの決算内容を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすい


16日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。13日の米国市場ではNYダウが15ドル高と小幅に上昇。8月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想外に10年ぶり低水準に落ち込むと、景気回復期待が後退。しかし、企業の好決算や連邦準備制度理事会(FRB)が長期にわたり低金利を維持するとの期待を受けた買いが下支えとなり、ダウは連日で史上最高値を更新して終了。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の27900円。円相場は1ドル109円60銭台で推移している。


シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の相場展開になりそうだ。米国市場の上昇は材料視されるものの、新型コロナウイルス感染症拡大が重荷となり、押し目買い意欲はそれほど強まらないだろう。また、米長期金利の低下を受けて半導体株の一角が買われており、SOX指数は反発している。そのため、足元で弱い値動きが続いているハイテク株へは見直す動きも意識されやすいところであるが、東エレク<8035>の決算を控えていることもあり、決算内容を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすく、米半導体株上昇の影響も限られそうである。


今週はお盆休みから機関投資家の売買は膨らみづらいと考えられ、薄商いのなかを先物主導の売買に振らされやすい需給状況になりやすいところか。また、本日の東エレクの決算で決算発表は一巡することになるため、決算を手掛かりとした物色も次第に落ち着いてきそうである。決算を改めて消化した物色も中小型株物色が中心になりやすく、短期的な資金が中心のため一部の銘柄に資金が集中することになりそうだ。


また、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、8月SQ値を捉える動きは期待しづらい。リバウンド機運も高まらず、こう着感の強い相場展開が見込まれる。日経平均は5日、25日線が27920円~27950円辺りに位置していることもあり、同水準での底堅さを見せられるかが注目されるところ。この水準を明確に下回ってくるようだと、短期筋を中心とした先物主導で下に仕掛けてくる動きに注意する必要も意識されてきそうである。


■富士フイルム、22/3上方修正 営業利益2000億円←1800億円

富士フイルム<4901>は2022年3月期業績予想の修正を発表。営業利益は1800億円から2000億円に上方修正している。コンセンサス(1930億円程度)を上回る。成長の最重要分野と位置づけるヘルスケアが好調。M&Aで拡大してきた医療機器が伸びるほか、バイオ医薬品の開発受託製造(CDMO)も伸びている。


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(35515.38、+15.53)
・ナスダック総合指数は上昇(14822.90、+6.64)
・1ドル109円60-70銭
・SOX指数は上昇(3335.04、+22.08)
・VIX指数は低下(15.45、-0.14)
・米長期金利は低下
・海外コロナワクチン接種の進展
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い


・雨量、西日本豪雨超す、広島・福岡・佐賀など
・携帯大手、割安プラン明暗
・東京・神奈川・埼玉の感染状況、全指標「ステージ4」
・英国防相、米軍撤収を批判、米タリバン和平合意「誤り」
・不審船監視、AI活用、政府方針、衛星のデータ分析


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 4-6月期GDP第1次速報(前期比年率予想:+0.5%、1-3月期:-3.9%)

<海外>
・11:00 中・7月小売売上高(前年比予想:+10.9%、6月:+12.1%)
・11:00 中・7月鉱工業生産(前年比予想:+7.9%、6月:+8.3%)
《ST》

 提供:フィスコ

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