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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万7700円を挟んだ狭いレンジ推移がコンセンサスに


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 27690 -50 (-0.18%)
TOPIX先物 1941.5 -4.0 (-0.20%)
シカゴ先物 27695 -45
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 30日の米国市場はNYダウが下落する一方、 S&P500、ナスダックは上昇。先週末のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を受けて、当面は低金利環境が続くとの見方により、長期金利は低下した。ゴールドマン・サックス・グループ<GS>など金融株に利益確定の売りが広がったほか、景気敏感株の一角も下げている。一方で、アップル<AAPL>など大型テック株のほか、半導体株が買われた。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、自動車・同部品、小売が上昇する一方、銀行、エネルギー、保険が下落。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比45円安の2万7695円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比変わらずの2万7740円で始まると、その後は2万7660円~2万7740円と狭いレンジ推移が続き、2万7690円で取引を終えた。ナイトセッションでの売買高は5000枚程度にとどまっており、薄商いのなかでこう着感の強い値動きとなっている。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや利食い先行で始まることになるだろう。昨日は寄り付き直後に2万7920円まで上昇したものの、その後は戻り売りに押されるなか、結局は5日、25日移動平均線水準での推移となった。クレディスイスによる日経225先物へのショートも続いていることから、リバウンド狙いの動きは限られよう。そのため、2万7700円を挟んだ狭いレンジ推移がコンセンサスになりそうだ。

 指数インパクトの大きいところでは、米国市場の流れから東京エレクトロン<8035>などハイテク株の上昇が指数の下支えとして期待される一方で、年初来安値を更新しているファーストリテイリング<9983>が重荷として警戒される。また、MSCIのリバランスにより、ソフトバンクグループ<9984>への売り需要が引けにかけて入るとみられることも手掛けづらくさせよう。そのほか、月末安のアノマリーが買いを手控えさせる要因にもなりそうだ。なお、日経平均株価は2000年9月から2021年7月まで11カ月連続で月末最終営業日に下落している。

 NT倍率は切り下がる25日線に上値を抑えられる格好で調整トレンドが継続するなか、昨日は14.25倍に下落した。8月16日以来の水準であり、クレディスイスがNTショートのポジションを取っていた影響もあるだろう。月末のリバランスで巻き戻してくるかが注目されそうだ。なお、VIX指数は16.19となっており、一時15.98まで低下している。

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