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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 短期的な変動はあるものの、明確なトレンドは出にくい需給状況


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 29260 -20 (-0.06%)
TOPIX先物 2028.5 -0.5 (-0.02%)
シカゴ先物 29300 +20
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 20日の米国市場はNYダウ S&P500が上昇する一方、ナスダックは小幅に下落。予想を上回る主要企業の決算が相次ぐなか、NYダウは一時3万5669ドルまで値を上げ、8月16日につけた最高値を上回った。また、暗号資産(仮想通貨)のビットコインが最高値を更新したことも投資家のセンチメントを強気に傾かせたようだ。一方で、米長期金利が一時5月以来の水準に上昇しており、アマゾン・ドット・コム<AMZN>やアルファベットA<GOOGL>など大型テック株のほか、半導体株の一角は売られた。S&P500業種別指数は電気通信サービス、ヘルスケア機器・サービス、公益事業が上昇する一方、消費者サービス、ソフトウエア・サービス、メディアが下落。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比20円高の2万9300円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比40円高の2万9320円で始まり、その後は日中終値を挟んだ保ち合いを続け、米国市場の取引開始後には一時2万9230円まで売られる場面がみられた。ただし、下値も限られ2万9250円~2万9350円水準での保ち合いを継続するなか、2万9260円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、前日終値水準から始まることになろう。NYダウが一時最高値を更新したことは材料視されるものの、米長期金利の上昇を背景に半導体株の一角が売られており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の方向感をつかみづらくさせそうだ。

 日経225先物は5日移動平均線と25日線とのゴールデンクロス示現によって、テクニカル面は好転。VIX指数は15.49で終えており、8月13日以来の水準に到達してきたことから、リスクオンのセンチメントが広がりやすい。ただし、昨日は価格帯別出来高で商いが積み上がっている2万9500円接近で戻り売りに押されていることもあり、上値追いの動きは慎重にさせよう。

 手口面ではBfoAの買い越し基調は継続しているものの、買い越し枚数としては落ち着いてきた。また、昨日はクレディスイス経由でショートカバーとみられる動きもあったが、インパクトを与えるほどの規模ではない。出来高も4万枚程度の薄商いが続いているため、短期的な変動はあるものの、明確なトレンドは出にくい需給状況である。

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