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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 短期的にショートに向かわせるも、75日線が支持線として意識される


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28700 -300 (-1.03%)
TOPIX先物 1990.0 -18.5 (-0.92%)
シカゴ先物 28640 -360
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 27日の米国市場はNYダウ S&P500が下落する一方で、ナスダックは小幅に上昇。決算を手掛りとした物色が続くなか、クレジットカード大手のビザ<V>が10-12月期見通しが嫌気されて7%近く下落。1銘柄でNYダウを100ドル強押し下げる格好となった。また、長期金利の低下を受けて金融株が軟調。一方で業績見通しが予想を上回ったマイクロソフト<MSFT>は4%を超える上昇となるなど、好決算を発表した銘柄は買われていた。S&P500業種別指数はメディア、自動車・同部品、消費者サービスが上昇する一方、エネルギー、銀行、商業サービス・用品が下落。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比360円安の2万8640円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比10円高の2万9010円で始まり、寄り付き直後につけた2万9020円を高値に軟調推移となった。米国市場の取引開始後に2万8680円まで下落幅を広げた後、いったんは2万8880円まで戻す場面もみられた。ただし、引けにかけて再び売り直され、2万8700円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、売り先行で始まろう。国内で主要企業の決算発表が本格化するなか、ADR市場では前日に決算を発表した富士通<6702>が8%超、ファナック<6954>は5%を超える下落となった。指数インパクトの大きい値がさ株の下落が見込まれるため、ややイレギュラー的な動きを警戒しておく必要はありそうだ。

 また、本日の終値でTOPIX浮動株比率の定期見直しに伴う需給が発生する。東京エレクトロン<8035>には買い需要、ソフトバンクグループ<9984>には売り需要などが発生するため、短期筋による先回り的な動きも入りやすく、インデックスに絡んだ商いの影響を受けることも想定しておきたい。VIX指数はボトム圏での推移ながら16.98に上昇していることも、短期的にはショートに向かわせそうだ。

 もっとも米国の下げは利益確定の動きである。目立った悪材料が出たわけではなく、好決算銘柄への物色はみられており、センチメントは悪化していないだろう。日経225先物はナイトセッションで25日移動平均線を下回ったものの、75日線が支持線として意識されそうだ。

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