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【市況】9日の米国市場ダイジェスト:NYダウ0.06ドル安、CPI発表控え警戒感高まる

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ0.06ドル安、CPI発表控え警戒感高まる

米国株式市場は反落。ダウ平均は0.06ドル安の35754.69ドル、ナスダックは269.62ポイント安の15517.37で取引を終了した。重症化は回避できるとの見方も、英国が規制強化に踏み切るなど世界で新型コロナのオミクロン変異株感染急拡大への懸念が根強く寄り付き後、下落。しかし、週次失業保険申請件数が52年ぶり低水準を記録し労働市場の強い回復を受けて上昇に転じた。ただ、明日に消費者信物価指数(CPI)の発表を控えハイテク株の下落が重しとなり伸び悩んだ。セクター別では自動車・自動車部品、半導体・同製造装置が下落した一方、ヘルスケア機器・サービスが上昇。

ドラッグストアのCVSヘルス(CVS)は業績上方修正やドラッグストアと保険を連結された新ビジネス計画を発表し上昇。食品加工メーカーのホーメルフーズ(HRL)は決算で1株当たり利益が予想を上回り上昇した。一方、航空会社のアメリカン(AAL)はボーイングの787ドリームライナーの出荷遅延を織り込み来年夏の減便計画を発表したことが嫌気され下落。航空機メーカーのボーイング(BA)も売られた。航空会社のサウスウェスト(LUV)はアナリストによる投資判断引き下げで下落した。また、コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)は、ニューヨーク州バッファローの3店舗で実施し9日に開票された労組結成の是非を問う従業員投票で、1店舗での労組結成が賛成多数で可決されたため、業績を圧迫するとの懸念に下落。また、電気自動車メーカーのルシドグループ(LCID)は17.5億ドル相当の転換社債の発行を発表し大幅下落した。

会員制卸売・小売りのコストコ(COST)は取引終了後に決算を発表。予想を上回る内容で時間外取引で上昇している。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ECBの金融政策を巡る思惑でユーロ反落

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円27銭まで下落後、113円65銭まで反発し、113円46銭で引けた。株安に連れたリスク回避の円買いや金利低下に伴うドル売りが優勢となったのち、新規失業保険申請件数が52年ぶりの低水準となったほか、10月卸売在庫改定値も過去最大の伸びを記録し、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融緩和解消軌道にあるとの見方や30年債入札結果を受けてドルは下げ止まった。

ユーロ・ドルは1.1321ドルから1.1279ドルまで下落し、1.1291ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)が柔軟性を維持するため更なる緩和も辞さない構えを示し、欧米金利差拡大観測を受けたユーロ売りに拍車がかかった。ユーロ・円は128円39銭から127円94銭まで下落。ポンド・ドルは1.3187ドルへ弱含んだのち1.3223ドルまで戻した。ドル・スイスは0.9227フランから0.9265フランまで上昇した。


■NY原油:反落で70.94ドル、ユーロ安などを嫌気した売りが増える

NY原油先物1月限は、反落(NYMEX原油1月限終値:70.94 ↓1.42)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比-1.42ドルの70.94ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは70.39ドル-73.34ドル。アジア市場で73.34ドルまで買われたが、欧米株式のさえない動きやユーロ安を嫌気して売りが次第に強まり、通常取引終了後の時間外取引で70.39ドルまで下落した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 44.49ドル +0.33ドル(+0.75%)
モルガン・スタンレー(MS) 100.58ドル -0.67ドル(-0.66%)
ゴールドマン・サックス(GS)396.49ドル -0.83ドル(-0.21%)
インテル(INTC) 50.48ドル -1.27ドル(-2.45%)
アップル(AAPL) 174.56ドル -0.52ドル(-0.30%)
アルファベット(GOOG) 2962.12ドル -12.29ドル(-0.41%)
フェイスブック(FB) 329.82ドル -0.74ドル(-0.22%)
キャタピラー(CAT) 204.13ドル -0.06ドル(-0.03%)
アルコア(AA) 49.98ドル +1.42ドル(+2.92%)
ウォルマート(WMT) 138.50ドル +1.90ドル(+1.39%)
《ST》

 提供:フィスコ

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