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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「様子見を兼ねてこまめな対応で望む」

株式評論家 富田隆弥

◆9月8日の日経平均株価は前日比634円高の2万8065円(+2.3%)と大きく上げた。8月17日高値の2万9222円から9月7日安値の2万7268円まで、およそ3週間で1954円幅(-6.7%)も下げ、2万7400円台に控える200日移動平均線と75日移動平均線に到達していた。

◆そして、7日のNYダウが435ドル高(+1.4%)と上昇し、ナスダックは246ポイント高(+2.1%)と8日ぶりに反発したことで、8日の日本株は鬱憤を晴らすかのようにスカッと上げた。高値から日経平均株価は1954円も下げていたのだから、この程度(3分の1)の上昇は当然で、次は半値戻し(2万8245円)水準にある25日線を目指してもおかしくない。

◆ただし、9月8日はメジャーSQ(先物・オプション清算日)の前日であり、SQに絡む需給要因が上げ幅を大きくしたとも言える。前回、6月10日のメジャーSQの時は、前日に日経平均株価は2万8389円で戻り高値を打ち、翌10日に422円安と反落して6月20日安値の2万5520円まで下げ続けた。3月11日のメジャーSQの時は、前日に972円高の2万5690円と上げたものの、SQ当日は527円安と反落し、少しもたついたあと3月25日高値の2万8338円まで上昇した。

◆今回のメジャーSQは調整局面で迎えたものであるから、3月のパターンが当てはまり、目先もたつくにしても上昇して行く可能性はある。そして、そのカギを握るのは、米国株だろう。NYダウ、ナスダックともに75日線を割り込んで日足チャートは下げ基調にある(9月7日時点)。8月の戻り高値から3週間を経過していつ反発してもおかしくないタイミングだが、チャートでは上に控える75日線や25日線を突破するまでは「下げ基調の中の変動、アヤ戻し」となる。

◆米国では9月16日がメジャーSQであり、20~21日には注目のFOMC(連邦公開市場委員会)を控え、株式市場は乱高下しやすい局面が続く。144円台に加速する円安や、不安定な原油(商品)市場の動向など不透明要因も多く、個別株は様子見を兼ねて小まめに対応したいところだ。

(9月8日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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