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【市況】【↑】日経平均 大引け| 続伸、円安や中国ゼロコロナ政策緩和で買い優勢 (12月6日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  27704.06
高値  27934.07(12:30)
安値  27698.31(09:00)
大引け 27885.87(前日比 +65.47 、 +0.24% )

売買高  10億1622万株 (東証プライム概算)
売買代金  2兆5865億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均株価は続伸、朝安後に先物主導でプラス圏に
 2.米株市場は経済指標発表を受け、引き締め懸念で急落
 3.為替市場でドルが買われ、円安に振れたことが支えに
 4.中国のゼロコロナ政策緩和の動きで過度な懸念が後退
 5.指数上昇も値下がり銘柄数が値上がりを大幅に上回る

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前週末比482ドル安と反落した。ISM非製造業景況感指数が市場予想を上回ったことで利上げ巡る懸念が再燃した。

 東京市場では、前日の米株急落を受けて日経平均株価は朝方売り優勢でスタートしたが、その後は戻り足となりプラス圏に浮上した。しかし上値も重い展開だった。

 6日の東京市場は、朝方はリスク回避ムードが漂っていた。前日の米国株市場ではNYダウが500ドル近い下げとなったほか、ナスダック総合株価指数も200ポイントを超える大幅安となり、この流れを引き継いで日経平均は寄り付きに安く始まったが、その後は下値抵抗力を発揮し上昇に転じた。米国ではISM非製造業景況感指数が事前予想を上回る堅調な数字を示し、FRBの金融引き締めが長期化することへの警戒感から売りがかさんだが、東京市場では日経平均2万7000円台後半は先物主導で底堅かった。外国為替市場でドルが買い戻され円安に振れたことが輸出株の下値を支えたほか、中国ゼロコロナ政策の緩和を背景に、中国景気減速やサプライチェーンリスクに対する懸念も薄まった。ただ、プライム市場の値下がり銘柄数が値上がりを大きく上回っている。

 個別では、本日も3000億円超と群を抜く売買代金となったレーザーテック<6920>だが、株価も4日続伸と戻り鮮明、ファーストリテイリング<9983>も商いを伴い堅調。野村総合研究所<4307>が出来高を膨らませ大幅高、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクもしっかり。川崎汽船<9107>も買いが優勢だった。テモナ<3985>がストップ高を演じ、ファーマフーズ<2929>、ダイコク電機<6430>も値を飛ばした。NTN<6472>も物色人気に。
 半面、ソフトバンクグループ<9984>が安く、エーザイ<4523>も利益確定売りに安い。ソニーグループ<6758>、キーエンス<6861>が冴えず、リクルートホールディングス<6098>も値を下げた。KLab<3656>が値下がり率トップに売られたほか、ネクステージ<3186>も大幅安。ハブ<3030>は大きく水準を切り下げた。ダブル・スコープ<6619>も安い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、東エレク <8035>、KDDI <9433>、ファナック <6954>、アドテスト <6857>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約100円。うち59円はファストリ1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984>、エムスリー <2413>、エーザイ <4523>、テルモ <4543>、リクルート <6098>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約71円。

 東証33業種のうち上昇は21業種。上昇率の上位5業種は(1)保険業、(2)鉄鋼、(3)その他製品、(4)銀行業、(5)卸売業。一方、下落率の上位5業種は(1)鉱業、(2)精密機器、(3)サービス業、(4)石油石炭製品、(5)陸運業。

■個別材料株

△ファーマF <2929> [東証P]
 8~10月期営業赤字も増収基調継続を評価。
△クスリアオキ <3549> [東証P]
 11月既存店売上高は6ヵ月連続で前年上回る。
△サスメド <4263> [東証G]
 不眠障害治療用アプリが厚労省の審議会で審議。
△野村総研 <4307> [東証P]
 売出価格決定で買い戻しの動きが優勢。
△ACSL <6232> [東証G]
 レベル4対応ドローンの第一種型式認証申請を実施。
△ダイコク電 <6430> [東証P]
 23年3月期業績及び配当予想を上方修正。
△NTN <6472> [東証P]
 中国ゼロコロナ緩和で自動車向けベアリング需要に追い風。
△ピアズ <7066> [東証G]
 Portとの資本・業務提携を材料視。
△マツモト <7901> [東証S]
 上期業績は計画上振れで着地。
△マミヤOP <7991> [東証S]
 ダイコク電 <6430> [東証P]の上方修正受けパチンコ・パチスロ関連が人気。

▼KLab <3656> [東証P]
 新株予約権の行使許可で需給への影響を懸念。
▼サイバー <4751> [東証P]
 サッカー日本代表がクロアチア戦で敗れW杯関連株に売り。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)テモナ <3985>、(2)ファーマF <2929>、(3)ダイコク電 <6430>、(4)野村総研 <4307>、(5)ハークスレイ <7561>、(6)マースGHD <6419>、(7)東名 <4439>、(8)セ硝子 <4044>、(9)PALTAC <8283>、(10)オーイズミ <6428>。
 値下がり率上位10傑は(1)KLab <3656>、(2)宮越HD <6620>、(3)ネクステージ <3186>、(4)MSOL <7033>、(5)ハブ <3030>、(6)Sansan <4443>、(7)SREHD <2980>、(8)WSCOPE <6619>、(9)新日本科学 <2395>、(10)マネフォ <3994>。

【大引け】

 日経平均は前日比65.47円(0.24%)高の2万7885.87円。TOPIXは前日比2.32(0.12%)高の1950.22。出来高は概算で10億1622万株。東証プライムの値上がり銘柄数は723、値下がり銘柄数は1044となった。東証マザーズ指数は774.15ポイント(12.83ポイント安)。

[2022年12月6日]


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