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ヨコレイ Research Memo(6):重点施策の着実な推進により、増収増益を見込む

特集
2024年2月29日 13時36分

■今後の見通し

2024年9月期の連結業績に関して横浜冷凍<2874>は、売上高で前期比3.8%増の139,000百万円、営業利益で同20.2%増の4,550百万円、経常利益で同13.0%増の4,750百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同7.7%増の3,050百万円と増収増益を見込んでいる。2024年9月期は新・中期経営計画第II期「繋ぐ力」の初年度である。冷蔵倉庫事業、食品販売事業がそれぞれの重点施策を確実に実行することにより、増益への回帰を目指す。

売上高に関しては、冷蔵倉庫事業、食品販売事業ともに前期の実績を上回る見込みだ。特に冷蔵倉庫事業に関しては、外部環境が好調ななかで、現在着工中の新物流センターが竣工することから、トップラインの伸びが加速すると見込んでいる。一方で利益面に関しては、値崩れなどの影響が緩和することにより食品販売事業のセグメント利益が大きく伸びると想定しているものの、冷蔵倉庫事業に関してはわずかながらの減益を想定している。これは、ちばリサーチパーク物流センターをはじめとする完了済み及び期中完了予定の物流施設の減価償却費が要因である。

(1) 冷蔵倉庫事業

同事業の売上高は前期比6.7%増の33,950百万円、セグメント利益は同0.6%減の6,650百万円を見込んでいる。売上高に関しては、現在着工中の恵庭スマート物流センター(北海道)、夢洲第二物流センター(大阪)、箱崎物流センター(福岡)が期中に竣工することからトップラインの伸びが加速すると見込んでいる。利益面に関しては、ちばリサーチパーク物流センターをはじめとする完了済み及び期中完了予定の物流施設の減価償却費などの影響により減益を見込む。同社は新・中期経営計画第I期、第II期で物流センターの加速度的拡大を戦略の1つとして掲げており、一時的に減価償却費の負担が増える格好だ。

また、業績予想の達成と中長期的な成長加速に向けて、事業戦略としては3つの重点施策1) 環境配慮型センターの加速化、2) スマートコールドサービスの実現(次世代型冷蔵倉庫の新設)、3) アセアングローバル展開に注力していく。1) 環境配慮型センターの加速化に関しては、SDGsやESGといった環境保全に対して企業の意識が高まっていることや災害リスクに対応した備蓄機能へのニーズが高まっていることなどを商機と捉え、「地球にやさしい物流センター/BCP対応型センター」の拡大により、顧客サプライチェーンのグリーン化と持続可能化を支援していく。2) スマートコールドサービスの実現(次世代型冷蔵倉庫の新設)に関しては、物流2024年問題、労働人口の減少といった外部環境の変化が予見されるなかで、拠点の拡充やマテハン・ロボットを活用した生産性の向上に取り組み、同社冷蔵倉庫の競争力を高めていく。3) アセアングローバル展開に関しては、アセアン地域での展開を強化することにより、同地域の経済成長を業績に取り込み成長を加速させる方針だ。

(2) 食品販売事業

同事業の売上高は前期比3.0%増の105,000百万円、セグメント利益は同68.4%増の1,950百万円を見込んでいる。売上高に関しては、2023年9月期にあった単価の急伸が落ち着くことを想定しており、伸びが緩やかとなるものの、利益に関しては、取り扱い商品の市場価格正常化により前期比で急伸すると見込んでいる。このことが連結ベースの営業利益にも寄与する見通しだ。また、事業戦略としては、1) 収益性向上のための構造改革、2) 事業品・全社取り組み商材の販路拡大、3) 独自商品と販売網の開発、4) 海外における販路拡大の4つの改革・成長パッケージに注力し、業績予想の達成を目指す。1) 収益性向上のための構造改革については、引き続き徹底した在庫管理やDXの推進、販売推進事業部の新設などによって、利益の最大化を追求していく。2) 事業品・全社取り組み商材の販路拡大に関しては、量販店の新規開拓及び既存顧客との取引深耕を引き続き継続しながら、ノルウェーサーモンをはじめとする事業品と北海道産ホタテをはじめとする全社取り組み商材の販売拡大に注力していく。3) 独自商品と販売網の開発に関しては、B2Cビジネスの強化により消費者のニーズを吸い上げ、消費者ニーズに寄り添った商品開発を行っていくほか、各地の買参権を生かした高付加価値の商品づくりを行い、利益率を高めていく。また、2023年9月期にクローズドマーケット向けにスタートさせたEC事業で、一般消費者向けの販売を本格的にスタートさせることも計画している。4) 海外における販路拡大に関しては、アセアンを中心にさらなる売上の拡大を図りつつ、海外パートナーの販路を活用しながら欧州・北米市場での新規開拓にも注力していく方針だ。2023年9月期においては、収益性向上のための構造改革を始め、「創る力」の各種施策が着実に進展し、外部環境のボラティリティに対する耐久力が高まった。市場価格が正常化に回帰するなかで、利益の積み上げが期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

《SI》

提供:フィスコ

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