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きちり Research Memo(4):2018年6月期は新規出店効果により、ほぼ会社計画どおりの増収増益に

特集
2018年9月19日 15時27分

■業績動向

1. 2018年6月期の業績概要

きちり<3082>の2018年6月期の業績は、売上高が前期比4.5%増の9,241百万円、営業利益が同12.4%増の358百万円、経常利益が同11.9%増の355百万円、当期純利益が同13.5%減の147百万円となり、当期純利益を除いてほぼ会社計画どおりの増収増益となった。売上高は連続で過去最高を更新し営業利益、経常利益はともに5期ぶりの増益に転じている。当期純利益に関しては、減損損失103百万円を特別損失として計上したことが減益要因となった。

当期の新規出店数は4店舗、業態変更が2店舗、退店が1店舗となり合計で前期末比3店舗増の93店舗となった。新規出店では、2017年9月にテイクアウト専用パンケーキ店「BEAR’S SUGAR SHACK」(東京都新宿区)、2017年11月に「いしがまやハンバーグ」(愛知県日進市)を出店したほか、2018年4月には大阪の大規模商業施設「ルクア大阪」地下2階「キッチン&マーケット」内にてイタリアンフードマーケット「Merca」とFresh Gardenエリア「石窯焼きハンバーグ&ステーキ」の新規出店を行った。

既存店売上高は前期比横ばいと前提の2%減を若干上回って推移し、前期に新規出店した7店舗がフル寄与したことや当期に新規出店した4店舗が増収要因となった。新規店舗についてはいずれも順調に立ち上がっているようだ。また、PFS事業についてもクラウドサービス型では新規契約店舗が増えた一方で解約も同程度あり、契約店舗数は前期並みの約600店舗にとどまったが、サービスメニューの拡充により売上高は順調に増加している。また、異業種からの出店支援コンサルティング案件も増加しており、事業全体の売上高も増収基調が続いた。

利益の増減要因を見ると、輸入牛肉を中心に食材コストが上昇したことで売上原価率が0.5ポイント上昇したものの、増収効果で売上総利益は前期比3.8%増益となった。また、販管費率は人件費の上昇により人件費率が前期比0.1ポイント上昇したものの、増収効果により地代家賃や減価償却費の対売上比率がそれぞれ0.7ポイント、0.5ポイント低下したことにより全体では0.8ポイント改善し、営業利益率が同0.3ポイント上昇する要因となった。

2018年6月期は財務の健全性が向上し、収益性も5期ぶりに改善する

2. 財務状況と経営指標

2018年6月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比34百万円減少の4,392百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では売上増に伴い現預金が68百万円増加したほか、短期貸付金が21百万円増加した。固定資産では減価償却の進展により有形固定資産が267百万円減少している。

負債合計は前期末比105百万円減少の2,491百万円となった。未払金が53百万円、未払費用が45百万円、未払法人税等が42百万円増加した一方で、有利子負債が204百万円、長期前受収益が68百万円減少した。また、純資産は前期末比71百万円増加の1,900百万円となった。配当金の支払い76百万円があった一方で、当期純利益147百万円を計上したことによる。

経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率が前期末比2.0ポイント上昇の43.3%となったほか、有利子負債の削減により有利子負債比率が14.0ポイント低下するなど財務の健全性が上昇している。同社では今後も店舗数を年間10店舗前後のペースで拡大していく方針を示しており、状況によっては有利子負債を再度積み増す可能性はあるが、経営の安全性については維持していくものと予想される。

収益性に関しては、減損損失計上の影響でROEに関しては前期比2.1ポイント低下したものの、売上高営業利益率やROAに関しては5期ぶりに上昇に転じている。ここ数年は食材コストや人件費の増加を主因として収益性の低下傾向が続いていたが、人件費率についてはほぼ前期並みの水準に抑制することができたほか、その他固定費率が増収効果によって低下したことが収益性改善要因となっている。今後は高収益が見込める新業態の開発やフランチャイズ事業並びにPFS事業の拡大により、収益性も向上していくものと予想される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《MH》

提供:フィスコ

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