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春のIPOシーズン開幕へ、大型上場「JX金属」中心に人気は開花するか <株探トップ特集>

特集
2025年3月4日 19時30分

―12社が新規登場、自動運転や情報セキュリティー、インフラ老朽化対策関連など期待―

3月IPOが今月中旬から始まる。足もとでは、日経平均株価が一時3万7000円割れへ下落する荒れた展開が続く。トランプ関税に対する不透明感に加え、米景気減速懸念も台頭するなか、大手テック企業の株価も軟調な値動きとなっている。ただ一方で、市場には物色の資金シフトで中小型株など出遅れ株に注目する見方も出ている。そんななか、春のIPOシーズンはスタートする。果たして、IPO相場の人気開花はあるか。

●2月IPOは全社初値上回る、中小型株への資金シフトに期待

3月IPOには12社が登場する予定だ。昨年3月の15社から3社減少が見込まれている。例年3月は年度末でIPO銘柄数が多い時期だが、やや抑え気味となった格好だ。上場市場の内訳は、東証プライムが1社、同スタンダードが1社、同グロースが9社、福証Qボードが1社となる。上場企業の規模では、東証プライムに上場するJX金属 <5016> [東証P]が断トツだが、全体的には比較的小粒企業の上場も目立つ。

2025年のIPOのスタートを切った2月相場を振り返ると5社が新規上場し、初値が公開価格を割り込んだ銘柄はなかった。初値の上昇率が高かったのはフライヤー <323A> [東証G]の約73%、続いて技術承継機構 <319A> [東証G]の35%、TENTIAL <325A> [東証G]の30%、ブッキングリゾート <324A> [東証G]の25%だった。フライヤーは、ビジネス書の要約サービスである個人向け事業の「flier」などを展開しており、上場時の資金吸収額は5億円程度と小型だった。上場後も堅調な値動きを続けるのが技術承継機構だ。同社は中小製造業のM&A(合併・買収)を手掛け、今後の業績拡大が期待されている。

IPOを含む中小型株市場は長く低迷状態が続くが、4日時点では新興株の動きを示す東証グロース市場250指数は昨年末から0.4%上昇と、日経平均株価の同期間での6%強下落を上回って推移している。「トランプ関税や円高の影響を受けやすい外需主導の大型株から、円高メリットも見込める中小型株への物色シフトの動きもみられる」(市場関係者)とされ、IPO市場には見直し機運も期待されている。

●「JX金属」は半導体市場の動向などに左右も

3月IPOで高い関心を集めるのは、やはり19日に登場するJX金属だ。同社は、半導体材料、情報通信材料の製造及び販売、資源開発、金属製錬などを手掛けている。特に、半導体用スパッタリングターゲットで6割強の世界シェアを持つ。ENEOSホールディングス <5020> [東証P]の子会社の上場となるが今回のIPOでENEOSの持ち株比率は5割以下となる見込み。株価は成長分野である半導体分野の見通しや非鉄市況の影響を受けそうだ。公開価格の決定に向けた仮条件は、想定価格から引き下げた水準でのレンジが提示されており、資金吸収額は4400億円前後、時価総額は7600億円程度の見通しだ。

18日にはTalentX <330A> [東証G]が登場する。同社は採用DXプラットフォーム「Myシリーズ」の開発・提供などを手掛ける。人材紹介会社や外部求人メディアのリプレイス(置き換え)を進めることで成長している。資金吸収額は15億円前後の見通し。19日にはメディックス <331A> [東証S]が新規上場する。同社はデジタルマーケティング支援事業として、インターネット広告販売やマーケティングDXなどを展開している。資金吸収額は20億円前後。21日のミーク <332A> [東証G]は、IoTサービス事業者やDXを推進する企業向けにプラットフォームの「MEEQ」を展開している。資金吸収額は30億円前後が見込まれている。

●ミライロやゼンムテック、ダイナミック、トヨコーなど注目

24日に登場するミライロ <335A> [東証G]は、デジタル障害者手帳「ミライロID」の企画・設計・提供などを手掛けており関心を集めている。障害者サービスのDX化による社会改革の推進などに取り組んでおり、持続可能な開発目標(SDGs)の流れなどに乗っている。資金吸収額は6億円前後と小粒だ。

27日に上場するZenmuTech <338A> [東証G]は情報セキュリティー技術開発会社で、秘密分散ソリューション「ZENMU」シリーズなどを展開している。資金吸収額は5億円程度と小型だ。ダイナミックマッププラットフォーム <336A> [東証G]も同日に上場する。同社は自動運転・先進運転支援向け「高精度3次元地図データ(HDマップ)」を提供。自動運転関連銘柄で資金吸収額は60億円前後とやや大きめだ。

トヨコー <341A> [東証G]は28日に上場する。同社は3層の樹脂を屋根にスプレーコーティングする「SOSEI」の施工やレーザー関連製品などを手掛ける。特に、レーザー製品の「CoolLaser」は、レーザーでは難しかった厚みのある塗装やサビなどの除去を実現。サビなどによる腐食を防ぐことができ、橋梁などのインフラ老朽化対策に絡んでいる。資金吸収額は30億円前後の見込みだ。

■3月IPO一覧

コード・

上場日 上場市場  企業名                 主幹事

18日 330A・東G  TalentX             みずほ

19日 5016・東P  JX金属                大和

19日 331A・東S  メディックス              みずほ

21日 9388・福Q  パパネッツ               フィリップ

21日 332A・東G  ミーク                 SMBC日興

24日 335A・東G  ミライロ                SMBC日興

25日 334A・東G  ビジュアル・プロセッシング・ジャパン  岡三

27日 338A・東G  ZenmuTech           岡三

27日 336A・東G  ダイナミックマッププラットフォーム   SMBC日興

28日 339A・東G  プログレス・テクノロジーズ グループ  野村

28日 341A・東G  トヨコー                SMBC日興

31日 340A・東G  ジグザグ                大和

(注)東Pは東証プライム、東Sは東証スタンダード、東Gは東証グロース、福Qは福証Qボード

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