セブン&アイが続落、グループ再編加速も海外コンビニ低迷で今期は一転最終減益予想
セブン&アイ・ホールディングス<3382>が続落している。10日の取引終了後に25年2月期の連結業績予想の修正を発表。今期の最終利益予想を1300億円減額して1630億円(前期比27.4%減)に引き下げた。増益予想から一転、最終減益となる見通し。海外コンビニ事業の低迷と、イトーヨーカドーネットスーパーの事業撤退に伴う関係会社事業関連損失の計上が響く。あわせてセブン&アイは食品スーパーマーケット事業などを統括する中間持ち株会社を設立すると発表した。イトーヨーカ堂などを傘下に収めた中間持ち株会社ヨーク・ホールディングスを設立し、戦略的パートナーの招へいを通じた持ち分法適用会社化の検討を開始する。セブン&アイを巡っては、カナダのアリマンタシォン・クシュタール社が7兆円規模での買収提案をしていたことが明らかとなっている。アリマンタシォン・クシュタールの買収提案に対抗姿勢を示すセブン&アイは、グループの事業再編と企業価値の向上に向けた取り組みを加速する姿勢を示したものの、一部は事前に報じられていたこともあり、ポジティブ・サプライズとの受け止めは広がらなかった。業績予想の下方修正が示されたほか、高額な買収案が不成立となるリスクも意識されており、買い持ち高を圧縮する目的の売りが株価の重荷となったようだ。
株探ニュース