ポールHD Research Memo(2):事業間シナジーによる事業拡大サイクルを実現(1)
■ポールトゥウィンホールディングス<3657>の会社概要
同社は、日本初の独立系デバッグアウトソーシング会社ポールトゥウィン(株)(1994年設立)と、業界初ネットサポート専業会社ピットクルー(株)(2000年設立、2022年2月に吸収合併により消滅)の共同株式移転方式により、2009年2月に純粋持株会社として設立された。前身企業を含めると、ゲームソフトに潜在する不具合を発見し、トラブルや不測の事態を未然に防止するデバッグの受託事業、インターネットの健全運営のためにネット監視などを行うネットサポート事業が同社グループの原点である。ホールディングス制に移行した後も、顧客ニーズに応え、2012年に海外ソリューションを、2015年にメディア・コンテンツの展開を本格的に開始するなど順調に事業領域を拡大し売上を伸ばした。
既存事業の着実な成長に加えて、事業基盤強化のためのM&Aも積極的に実施しており、2025年1月期第2四半期末時点の連結子会社は48社を数える。2022年1月期まではデバッグ・検証事業、ネットサポート事業の2つのセグメントで事業を行っていたが、経営効率化のための合併やM&Aによってサービス領域が拡大するなか、2023年1月期からはサービス・ライフサイクルソリューション事業の単一セグメントとし、国内ソリューション、海外ソリューション、メディア・コンテンツの3つの業務に分けて事業活動を展開している。
「ニーズも市場も環境も変化し続けていく中で、安定に留まっていては企業価値を持続的に向上することはできません。試行錯誤を重ねることで、私たちは未来を“seize(=つかみ自分のものとする)”します」を企業スローガンとして掲げながら、国内14都市、海外14カ国21拠点(2024年7月末時点)で顧客の課題に応じたソリューションを提供している。2025年1月期第2四半期末時点の資本金は1,239百万円、2024年1月末時点のグループ従業員数は8,652名(うち、正社員数3,292名)となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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