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ジャストプラ Research Memo(5):「iToGo」の事業譲受に加え「Putmenu」がSS業界向けで導入開始

特集
2021年6月11日 15時15分

■ジャストプランニング<4287>の業績動向

2. 事業セグメント別動向

(1) ASP事業

ASP事業の売上高は前期比4.8%減の837百万円、セグメント利益は同6.0%減の565百万円となった。「まかせてネット」等の期中平均契約店舗数は同11.5%増となったものの、既述のとおりコロナ禍による緊急事態宣言発出により、4月から5月にかけて顧客企業で休業する店舗が増加(利用料請求せず)したことや、顧客の値引き要請に応じたことなどが減収減益要因となった。ただ、四半期ベースの売上高前年同期比伸び率で見ると、第1四半期に11.7%減、第2四半期に4.6%減、第3四半期に3.0%減と徐々に減収率は縮小し、第4四半期には0.4%増と4四半期ぶりの増収に転じ、セグメント利益も増益に転じるなど回復感が見られている。「まかせてネット」の月額利用料収入は減少したものの、2020年8月に事業譲受したテイクアウト業態向けスマートフォンアプリ「iToGo」※の新規導入が、「まかせてネット」の既存顧客向けを中心に進んだことが増収要因となった。

※チェーン店向けスマートフォンアプリ版の料金プランは、初期導入費用50万円~、月額利用料(1店舗当たり)8千円、従量料金(販売額の3%)となる。別途、オプションサービス有り。

2021年1月期の契約店舗数の増減内訳を見ると、新規顧客の獲得で142店舗(前期比586店舗減)、既存顧客の新規出店(営業再開含む)で975店舗(同148店舗減)、解約で132店舗(同51店舗増)、既存顧客の減少で1,066店舗(同222店舗増)となり、新規獲得や既存顧客の出店増が減少した一方で、コロナ禍による厳しい環境を背景に契約解約や閉店店舗数が増加し、特に既存顧客の閉店店舗数については過去最大規模となった。

新規事業となる「Putmenu」についても、コロナ禍によって拡販に苦戦した。インバウンド需要や東京オリンピック・パラリンピック開催延期により、観光地向けの商談がストップした状態となっているほか、イベントの開催中止などでイベント会場向けの導入も進まなかった。新規導入案件としては、イオンの複数店舗でテイクアウト用として導入が進んだほか、スポーツ業界向けでは、Jリーグに所属する横浜FCのオフィシャルグッズ物販店や、徳島ヴォルティスのホーム試合開催日に設営される屋台村、FC東京のホーム試合開催日の弁当の事前購入用などにも導入された。Jリーグでは、2019年のファジアーノ岡山FCに続いて合計4チームに導入されたことになる。試合観戦中の飲食購入では行列ができるため、利便性向上につながるサービスとしてニーズは強いようだ。また、同社本社がある蒲田周辺の飲食店舗活性化に向けたプロジェクトの一環としても複数店舗に導入されている。

そのほか、2020年4月にNECプラットフォームズ(株)がSS向けに提供するモバイル注文・決済サービス「スマホで給油オーダー」の注文・決済システムとして「Putmenu」が採用され、SS向けへの導入も始まった。NECプラットフォームズはSS向けPOSシステムの大手で、SS向けにモバイル注文・決済サービスを導入するのは業界でも初となる。業績への影響はまだ軽微なものの、導入店舗数は2021年4月時点で約60店舗と着実に増加している。SS業界でも経営環境は厳しく、生き残りを図るためデジタル化による業務効率の向上(省力化、ペーパーレス化等)、並びに顧客サービスの向上は経営課題となっており、これらの課題を解決する同サービスの潜在需要は大きいと見られ、今後の普及拡大が期待される。

また、コロナ禍によって弁当や寿司等のテイクアウト需要が拡大するなか、同業態向けの売上深耕を図るべく、2020年8月に業務提携先のサン電子からテイクアウト業態向けのモバイル注文・決済アプリ「iToGo」事業を譲受した。モバイル注文・決済アプリとしては「Putmenu」があるが、顧客企業のブランド名で展開することが難しいという課題があった。「iToGo」は顧客企業が自社ブランドでのアプリ展開や自社HPとの連携も可能なことから、自社開発するよりも安価にシステムを構築できること、UIがわかりやすく使い勝手の良いことが評価され、小僧寿し<9973>への導入をきっかけに寿司業態を中心に導入店舗数を拡大している。数店舗規模の外食チェーン企業でも導入しやすい価格設定となっており、デリバリー注文にも対応可能なことから、同社では「まかせてネット」の既存顧客に対して「iToGo」の導入提案を進めている。

(2) システムソリューション事業

システムソリューション事業の売上高は前期比64.0%減の71百万円、セグメント利益は同53.1%減の15百万円となった。コロナ禍の影響で、顧客の設備投資意欲が冷え込み、受注済案件等のシステム導入計画に対する延期が発生したことが減収減益要因となった。

(3) 物流ソリューション事業

物流ソリューション事業の売上高は前期比8.0%減の1,031百万円、セグメント利益は同8.7%減の96百万円となった。外食業界向け物流ソリューションや本部業務代行サービスは市場環境と同様、前期比2ケタ減と大きく落ち込んだものの、2020年1月期より顧客開拓に取り組んできた介護施設への給食物流サービスが増加したことにより、減少率は1ケタ台にとどまった。

(4) 太陽光発電事業

太陽光発電事業の売上高は前期比6.6%減の100百万円、セグメント利益は同2.3%増の40百万円となった。前期と比較して日照量が少なく、発電量の低下が減収要因となったが、減価償却費が前期の61百万円から54百万円と7百万円減少したことが増益要因となった。減価償却費の減少により、セグメント利益率はここ数年上昇傾向が続いている。

(5) その他事業

その他事業の売上高は前期比48.3%減の63百万円、セグメント利益は同48.4%減の50百万円となった。2020年4月に発出された政府の緊急事態宣言に伴う休業要請により、福岡県にあるゴルフバー1店舗を4月から5月中旬まで休業したほか、東京にある居酒屋業態2店舗についても時短営業を強いられたことが減収減益要因となった。第3四半期は休業要請も解除され、徐々に回復していたものの、第4四半期に入って再び感染拡大による時短要請などが出たことによって、店舗売上高の前年同月比は、11月35.1%減、12月39.1%減、2021年1月53.3%減と再び厳しい状況となっている。なお、下期に弁当・総菜店舗1店舗を出店している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YM》

提供:フィスコ

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