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ジャストプラ Research Memo(7):外食業界向けの垂直展開と、その他業界向けの水平展開により成長を目指す

特集
2021年6月11日 15時17分

■今後の見通し

2022年1月期は「iToGo」をフック役に「まかせてネット」の新規契約に注力し、2ケタ増収増益を目指す

1. 2022年1月期の業績見通し

ジャストプランニング<4287>の2022年1月期の連結業績は、売上高で前期比12.8%増の2,372百万円、営業利益で同88.0%増の348百万円、経常利益で同85.3%増の368百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同234.7%増の255百万円と2期ぶりの増収、6期ぶりの営業増益を見込んでいる。需要が旺盛なテイクアウト業態向けに「iToGo」の拡販を進めるほか、「iToGo」をフックに主力サービスである「まかせてネット」の新規契約を獲得し、ASP事業の収益回復を目指している。また、物流ソリューション事業では外食業界以外の顧客開拓を進め、太陽光発電事業については減価償却負担の減少によって、ぞれぞれ収益増を見込んでいる。

ただ、2021年春以降もコロナ禍が長引いており、4月に入ってから1都3府県で緊急事態宣言が発出されるなど、外部環境は依然厳しい状況が続いている。1都3府県では、飲食店での時短営業のみならず酒類の提供自粛要請が出たことで、居酒屋業態等では休業する店舗も増加しており、「まかせてネット」の売上へのマイナス影響が懸念される。(一社)日本フードサービス協会でまとめている外食チェーンの月次売上高伸び率を見ると、3月は全体で2.9%減と2月の23.3%減から減少率が縮小しているが、これはコロナ禍の影響が出た前年3月との比較となっているためで、実態は2月と同様、厳しい状況にある。特に、居酒屋業態については1年に亘って大幅な売上減が続いており、閉店や業態変更を行う企業が出るなど、今後の同社の契約店舗数への影響が懸念される。3月末の契約店舗数については前年同月比で6.1%減の4,916店舗となっているが、会社計画では前期よりも増加する前提で計画を立てており、今後の契約店舗数の状況次第では、収益回復時期が遅れる可能性もある。

2. 成長戦略について

市場環境が厳しいなかで、同社は外食業界向けの垂直展開と、その他業界向けの水平展開に取り組むことで、業績を再成長軌道に乗せていく戦略を打ち出している。

(1) 外食業界向けの垂直展開

外食業界向けの垂直展開として、従来は「まかせてネット」を主力に、「まかせてタッチ」や「Putmenu」など付加価値サービスを提供してきたが、コロナ禍において飲食店舗の売上低迷が続き、投資意欲が冷え込むなかで拡販が難しくなっている。一方で、店舗での売上減をカバーするため、テイクアウトやデリバリーサービスを提供するためのシステム投資に関しては旺盛で、これらのサービスに最適なソリューションとして、「iToGo」の拡販に取り組んでいる。「まかせてネット」の既存顧客でも店舗での売上減を補うため、テイクアウトやデリバリーサービスを検討している企業も多い。主要顧客では、2021年4月にコーヒーチェーン店の「カフェ・ド・クリエ」が公式アプリとして「iToGo」を採用するなど、導入実績も出始めている。既存の「まかせてネット」に「iToGo」を追加することで、1店舗当たりの売上増が見込めることになり、今後もテイクアウトやデリバリーサービスを検討する既存顧客への提案を進めていく方針となっている。

また、「iToGo」については、「まかせてネット」の新規顧客獲得のためのフック役としても同社では期待している。現在の市場環境では「まかせてネット」だけで導入提案することは難しく、商談のアポイントを取ることも難しいが、テイクアウトやデリバリーサービス向けアプリとなる「iToGo」に関しては、関心度も高く商談の機会も多いためだ。「iToGo」を導入してもらうことで、「まかせてネット」の契約を獲得するチャンスも増えると見ている。今後は「iToGo」の機能強化や利便性のさらなる向上、サポート体制の強化などが成長の鍵を握ると見られる。

(2) その他業界向けへの水平展開

もう1つの成長戦略として、外食業界で構築したサービスをその他業界向けに水平展開していく取り組みも推進している。具体的には、物流ソリューション事業において介護施設への給食物流サービスの顧客数が増加しており、今後も同業界で顧客開拓を推進していく。

また、「Putmenu」についても2020年以降開始したSS業界向けでの普及拡大が期待される。SS業界向けに関しては、SS用POSシステム大手であるNECプラットフォームズがソリューションの1つとして拡販を進めていることもあり、営業面での不安はない。国内のSS店舗数は全体で約3万店舗あり、現状は現金払いのほかプリペイドカードやクレジットカード払いなど複数の決済システムが導入されている。このため、モバイル決済システムもその1つとして導入が進む可能性は高いと弊社では見ている。車内でスマートフォンを使って給油サービスの注文・決済を完結できるほうが、ユーザーにとっては利便性がさらに高まるためだ。そのほか、JリーグやBJリーグなどプロスポーツチーム向けでの導入拡大に注力していくほか、コロナ禍収束後は観光地への導入提案活動も再開する予定にしている。

(3) オージス総研との共同開発について

同社は2020年6月に(株)オージス総研と資本業務提携を発表し、オージス総研が同社株式の10%を保有する第2位株主となっている。オージス総研は大阪ガス<9532>の子会社で、ITサービスやビッグデータ解析等の情報ソリューション事業に強みを持つ企業である。今回の資本業務提携によって、同社の持つ外食業界向けのシステム開発等のノウハウとオージス総研の開発力を融合して、次世代サービスの構築に向けた共同開発を視野に入れている。現在は、新規プロジェクトの企画・立案に向けたミーティングを定期的に行っている段階で、まだ具体化するまでには時間がかかりそうなものの、中長期的な視点として、今後の動向が注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YM》

提供:フィスコ

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