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ソフト99 Research Memo(7):2024年3月期は売上高営業利益率、ROE、ROICともに前期比で上昇

特集
2024年6月19日 16時07分

■業績動向

3. 財務状況と経営指標

ソフト99コーポレーション<4464>の2024年3月期末の資産合計は、前期末比2,165百万円増加の62,542百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では現金及び預金・有価証券が1,644百万円、棚卸資産が214百万円それぞれ増加した。固定資産では有形固定資産が132百万円減少した一方で、ソフトウェア仮勘定等の無形固定資産が336百万円、投資有価証券が249百万円それぞれ増加した。

負債合計は前期末比310百万円増加の7,915百万円となった。仕入債務が215百万円減少した一方で、未払法人税等が243百万円、未払金及び未払費用が31百万円、繰延税金負債が129百万円それぞれ増加した。また、純資産は同1,855百万円増加の54,627百万円となった。利益剰余金が1,774百万円、その他包括利益累計額が277百万円それぞれ増加し、自己株式の取得により自己株式が197百万円増加(減少要因)した。

経営指標を見ると、安全性を示す自己資本比率は87.3%と高水準を維持しており、ネットキャッシュも215億円と潤沢にあることから、財務基盤は健全な状態にあると言える。また、収益性に関しては売上高営業利益率で12.0%、ROICで7.7%、ROEで4.9%といずれも2期ぶりに上昇に転じた。ただ、同社の株式時価総額は310億円程度で純資産の6割程度の水準に留まっている。ROEの水準が同社の想定する資本コスト(5.5~6.0%程度)を下回っていることが一因と考えられる。ROEを分解すると総資産売上回転率は前期の0.50回から0.48回と若干低下したものの、財務レバレッジが1.14倍と前期比横ばい、売上高純利益率が6.8%から8.8%に上昇し、売上高純利益率の上昇がROEの改善要因となった。今後、ROEをさらに高めるには、保有する潤沢な資金(現金及び預金、有価証券並びに投資有価証券で約287億円)を、M&Aも含めて成長性の見込める事業あるいは高付加価値が見込める製品・サービスに投下しROICを引き上げていくこと、また資本効率の向上を目的とした自己株式取得など株式還元を充実させていくことがポイントになると弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

提供:フィスコ

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