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リソー教育 Research Memo(8):2025年2月期業績は、過去最高益更新が射程圏内に

特集
2024年11月26日 14時08分

■リソー教育<4714>の今後の見通し

1. 2025年2月期の業績見通し

2025年2月期の連結業績は、売上高で前期比5.4%増の33,960百万円、営業利益で同1.6%増の2,670百万円、経常利益で同0.5%増の2,670百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同2.9%増の1,710百万円と期初計画を据え置いた。第2四半期までの進捗率は売上高で48.8%、営業利益で54.6%となっており、直近3年間の平均進捗率(売上高49.1%、営業利益42.0%)と比較すると利益ベースで大きく上回っている。同社では、冬期講習の受講状況や「伸芽会」の新規入会数の状況を見極める必要があるとのことで計画を据え置いたが、下期も売上高が順調に推移すれば営業利益で過去最高(2022年2月期3,042百万円)を更新する可能性も十分にあると弊社では見ている。

(1) 学習塾事業

学習塾事業は生徒数の回復により、売上高で1ケタ台の増収、営業利益も増益に転じる見通しである。第3四半期に「TOMAS」の移転・増床リニューアルを2校(志木校、府中校)実施したほか、第4四半期に1校(市が尾校)を新規開校する予定となっている。また、「spec.TOMAS」の2校目(勝どき校)を2025年2月に開校する予定だ。勝どきエリアはタワーマンションブームで子どもの人口数が増加傾向にあり、早期に定員数に達するものと期待される。また、重点校の退会防止の取り組みも継続する方針で、生徒数は下期も1ケタ台の増加ペースが続く見通しだ。

(2) 家庭教師派遣教育事業

家庭教師派遣教育事業の業績は、前期比横ばい水準を見込んでいたが、第2四半期までの進捗は計画を若干下回っており、下期の生徒数の動向が鍵を握ることになる。2024年9月末は前年同月比1.9%減と徐々にマイナス幅が縮小しており、期末時点では前期末比で横ばい水準と下げ止まることを想定している。「TOMEIKAI」の校舎整理は一巡したが、引き続き経費の最適化に取り組む。また、生徒数が順調に伸びている「名門会Online」は、下期に海外で広告宣伝費を投下し新規生徒の獲得に注力することを検討している。

(3) 幼児教育事業

幼児教育事業は、「伸芽会」で横ばい、「伸芽’Sクラブ」で若干の増収増益を見込んでいる。主力の「伸芽会」については2023年11月に授業料値上げを実施した効果が第4四半期は一巡するため、11月以降の新規生徒獲得シーズンにどれだけ生徒数を獲得できるかが2026年2月期も含めた収益動向のカギを握ることになる。サービス品質については、既に以前の水準まで戻っているが、生徒獲得競争が一段と激化していることもあり先行きは見通し難い。このため、同社は今後、Web経由での資料請求や相談会申込件数を増やし、新規入会生の獲得につなげていく。また、保護者との計画的な個別面談の徹底による退会防止なども継続的に取り組み、生徒数の早期回復を目指す。

下期は校舎展開として新たに予定しているものはないが、2025年春に開業予定の「こどもでぱーと」2棟(中野、たまプラーザ)のなかに、「伸芽会」1教室、「伸芽’Sクラブ学童」2校、「新芽’Sクラブ託児」1校をそれぞれ開校する計画としているほか、同時期に「伸芽’Sクラブ託児」を1校(吉祥寺校)開校することが決まっている。このため、2026年2月期以降は幼児教育事業の生徒数も増加基調に転じる可能性が高いと弊社では見ている。

(4) 学校内個別指導事業

学校内個別指導事業は下期も好調を維持し、2ケタ増収増益となる見通しだ。稼働校数については88校から大きく変動はないと見られるが、2025年春以降はさらに増加し100校近くまで伸びる可能性がある。既存校における導入学年数の広がりもあり、中期的に2ケタ成長が見込まれる。競合するサービスが出てきているものの、講師の派遣サービスが主であり、進学個別指導のノウハウを生かした付加価値の高いサービスを求める学校に対しては、競争優位性を確保できるものと見られる。

(5) 人格情操合宿教育事業

人格情操合宿教育事業は、体験型ツアーの開催数増加等により売上高は順調に伸びる見通し。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

提供:フィスコ

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