城南進研 Research Memo(3):2024年3月期の営業利益及び経常利益は収益構造改革の効果で2期ぶりに黒字
■業績動向
1. 2024年3月期の業績概要
城南進学研究社<4720>の2024年3月期の連結業績は、売上高で前期比1.6%減の5,851百万円、営業利益で30百万円(前期は32百万円の損失)、経常利益で40百万円(同40百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失で122百万円(同135百万円の損失)となった。会社計画に対しては、下期の生徒数が伸び悩んだことにより売上高、各利益ともに未達となった。ただ、収益構造改革の継続による固定費を中心としたコスト削減効果により、営業利益及び経常利益は2期ぶりの黒字に転換した。
売上高は、保育園事業や児童英語教室などを中心とした児童教育部門、並びにスイミングクラブで増収となったものの、個別指導部門や映像授業部門、デジタル教材・ソリューション部門の落ち込みにより、前期比93百万円減と2期連続の減収となった。一方、営業利益は2期ぶりの黒字に転じたが、収益構造改革の実行によってコスト削減を進めたことが要因だ。主な削減項目として、広告宣伝費で47百万円、人件費で42百万円、減価償却費で27百万円、地代家賃で18百万円、水道光熱費で14百万円を削減した。ただ、事業用資産の見直しに伴う減損損失87百万円を特別損失として計上したことにより、4期連続の当期純損失を計上した。
事業セグメント別で見ると、教育事業は売上高で前期比1.8%減の5,485百万円、営業損失で45百万円(前期は102百万円の損失)となった。一方、スポーツ事業は売上高で同2.0%増の366百万円、営業利益で同7.7%増の75百万円と若干ながらも増収増益を確保した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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