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ファンペップ Research Memo(7):2025年内に片頭痛または脂質異常症を対象とした前臨床試験開始を目指す

特集
2025年9月30日 14時07分

■ファンペップ<4881>の主要開発パイプラインの動向

4. その他の開発動向

同社はアカデミアとの共同研究なども行いながら複数の開発候補品を抱えており、このなかから少なくとも1品目について新規開発化合物を決定し、2025年内の前臨床試験開始を目指している。有力候補としては、片頭痛または脂質異常症(標的:ANGPTL3)※が挙げられる。

※ 脂質異常症とは血液中の脂質の値が基準値から外れた状態であり、一般的に過食や運動不足などの生活習慣の変容によって生じることが多い。家族性高コレステロール血症のように、遺伝子変異が原因で遺伝的に脂質異常症を有するケースもある。

そのほかアカデミアとの共同研究では、2023年11月に大阪大学大学院医学系研究科とアルツハイマー病(標的:リン酸化タウ蛋白質)、2024年2月に東京大学大学院医学系研究科と心不全(標的:IGFBP7)をそれぞれ対象とした治療薬の開発に向けた共同研究を開始している。

同社は、次世代創薬技術として期待されている特殊ペプチド(非天然アミノ酸を含む環状ペプチド)による創薬研究も新たに開始した。特殊ペプチドは、低分子医薬品と高分子医薬品の間の中分子医薬品に該当する。低分子医薬品では結合できない標的分子を対象とすることができること、また高分子医薬品より安定性や組織浸透性が高いことから、従来のモダリティ(創薬技術)ではねらえない標的分子を対象にする創薬研究が可能となる。同社は2025年4月に、特殊ペプチドの探索サービスを行う富士フィルム和光純薬(株)と研究委託契約を締結し、特定の標的分子に強く結合する特殊ペプチドの探索を開始した。また、AI創薬支援サービス行う(株)ゼウレカとコンサルティング契約を締結し、AIを活用して特殊ペプチドの創薬研究を加速させている。本研究の後半では、ゼウレカとの共同研究契約締結も視野に入れている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

提供:フィスコ

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