ステラファが急反発、国立がん研究センターや住友重などとBNCT治験で契約締結
ステラファーマ<4888>が急反発し年初来高値を更新している。2日の取引終了後、国立がん研究センター(東京都中央区)、住友重機械工業<6302>、並びにCICS(東京都江東区)とBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)の第1/2相バスケット試験に係る契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが流入している。
同治験は、「肺」、「心臓」、「肝臓」、「脊髄」及び「食道」が共通のリスク臓器となる標準的な放射線療法や薬物療法が実施困難かつ切除不能な再発の胸部固形悪性腫瘍患者を対象に、ステラファのホウ素薬剤とCICSの中性子照射装置を用いたBNCTの安全性及び有効性を評価することを目的としたもの。BNCTはホウ素化合物BPAががん細胞に特異的に取り込まれるという原理を利用して、がん細胞を選択的に死滅させる治療法。現在はBPAをPET(陽電子放出断層撮影)検査で用いる薬剤に応用した[18F]FBPAという薬剤を用いて、がん細胞を狙い撃ちするために必要なBPAががん細胞にどれだけ集積するかを確認する[18F]FBPA-PET検査の開発も進められているが、同治験ではBNCT施行前に全ての被験者を対象に同検査を実施し、住友重のFBPA合成装置で合成された[18F]FBPAの安全性や[18F]FBPA-PETによるBNCT施行の適否判定の有用性を探索的に評価するとしている。
株探ニュース