板硝子は1年2カ月ぶり高値、来期の業績回復を期待した買いが集まる
日本板硝子<5202>は大納会から4日続伸し、2021年10月以来、約1年2カ月ぶりの高値をつけた。同社は23年3月期の連結業績について、最終損益が410億円の赤字の見通しとしている。2006年のピルキントンの買収に伴って発生したのれん及び無形資産に関し、欧州金利上昇を背景に、減損テストに用いる割引率が上昇。結果、減損損失を計上することとなり、巨額赤字の見込みとなった。
一方、直近で重くのしかかっていた原燃材料費負担を巡っては、足もとで天然ガス先物価格に下落圧力が掛かっている。会社側は欧州自動車ガラス事業について中長期的に改善するとの見方を示しており、サプライチェーン問題で落ち込んだ自動車向けの生産回復と構造改革による業績面でのプラス効果が期待されている。更に、米国での太陽光パネル向けの需要拡大への思惑もあり、来期以降の業績回復を期待した買いが続いているようだ。
株探ニュース